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▼ 痛みと屈服

※ちょっと痛い表現あり

ここはポータウン。天気は何時も曇り空である廃墟の街だ。
ここでバトルをする2人の男女がいた。1人はポータウンを拠点とするスカル団のボスであるグズマ。もう1人はスカル団退治を頼まれたトレーナーである私ことななしだ。

「グソクムシャ、きりさく!」
「なんの、デカグース、我慢!」

デカグースの我慢が解かれ、グソクムシャにダメージを与えた。かと思ったがグソクムシャはピンピンしており、きりさくがデカグースに辺り大ダメージを負ってしまう。
私はデカグースを戻し、モンスターボールを掴んだ。その時、グソクムシャの爪が私の首筋につきたてられた。

「……なんのつもり?」
「動くなよ」
「人質のつもり?」
「まァ、そうともいうな」

グズマは乾いた笑い声をあげる。何がおかしいんだろうか。
モンスターボールを投げようとする。しかしグソクムシャの爪の先端が首をかすめ、首からは血が流れ落ちた。

「下手に動くと首を掻っ切るぜ、ななしさんよ」
「……わかった。で、用件はなに?」
「俺達スカル団の仲間にならねぇか?」

まさかの勧誘である。もちろん答えはNOだがグソクムシャの爪があるため断ろうものなら即首を切られるだろう。
勧誘するほどスカル団は下っ端に困っているのだろうか。いや、違う。反抗的な奴を入れて屈服させるのが楽しいのであろう。グズマとはそういう男だ。

「……わかった、わかったから、スカル団に入るよ」
「二言はねぇんだな?」
「そうよ。早くグソクムシャを戻して」
「ハッ、そいつは無理な相談だな」

グズマは私の手に持つ物を見てそういった。私の手には煙玉が握られており、これを使って逃げようと考えていたのだ。
と、グズマは私の腕を掴み、捻り始めた。捻った衝撃で煙玉が手から落ちてしまう。

「い、いたい、いたい……!」
「いい顔してんじゃねえか、ななし」
「だ、だから、離して……!」
「おっと、そうだったな」

グズマはそこで私の腕を離し、グソクムシャをボールに戻した。
私にはもうこいつに逆らう気力もなかった。逃げ道を潰され、腕もヒリヒリするくらい捩じられた。
グズマは私の顎を掴み、目を合わせた。目を逸らそうとしても背けることはできなかった。

「ようこそ、スカル団へ。……ななし」

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