ポケモン | ナノ
▼ 美味しさのスパイス

「ふー、お疲れ様です!」
「こっちこそお疲れ様、ユウリ!」

私とユウリはポケモンバトルを終え、それぞれポケモンを回復させていた。
回復を終えた後、早速ユウリがカレーを作り始め、私もお手伝いしている状況だ。

「カレー作るのまで手伝ってくれてありがとうございます、ななしさん」
「いやいや、せっかくバトルした縁でもありますし、これくらいなら」
「あ、ねえねえ!ななしさんは豆と林檎、どっちが好みですか?」

ユウリがバッグから豆缶と林檎を取り出して尋ねた。私は「じゃあ林檎でお願いするかな」と林檎を指さす。
ユウリが「OK!」と言って林檎を切り始めた。鍋からはスパイスの香りが漂い、ポケモン達が鍋の周りにやってくる。
そんな私はカレー鍋をかき混ぜる。鍋から汁が飛び出さないようにゆっくり、慎重に混ぜる。

「……?」
「あ、もうちょっとできるから待っててね」
「ガァア」

私は鍋の近くにやってきたユウリのアーマーガアと私のギギギアルに話しかける。
もうそろそろかな、と鍋を見ると強いスパイスと木の実の混ざった香りが漂ってきていた。
ユウリもまた、林檎を切り終え、ライスに林檎と皿にのせていく。
私がユウリから皿を受け取り、カレーを継ぎ足していく。これでアップルカレーの完成だ。

「みんなにも渡ったよね?じゃあ、いただきます!」
「いただきます!」

私とユウリの合図に私達とポケモン達はカレーを食べ始めた。アップルカレーは林檎の甘さとカレーのスパイシーさが絶妙に混ざり合い、とても美味しかった。
周りのポケモン達はカレーの乗った皿にがっつき、とても美味しそうに食べている。
ふとユウリを見るとユウリもまた、美味しい……!って言いながら食べていた。そんな私の視線に気が付いたのか、ユウリが話しかけてきた。

「ねえ、ななしさん」
「どうしたの?」
「私、ななしさんとカレーを食べれてよかったです」
「私もだよ、ユウリ」

私とユウリは笑いあって、またカレーを食べ始めるのだった。


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