▼ チョロネコと遊びたいトレーナーの話
「あっ、チョロネコがいる!おーい」
「ニャ?」
「美味しいポケモンフーズがありますよー」
私はそう言って、バッグからポケモンフーズを出してチョロネコを呼び寄せようとする。
が、チョロネコは私の手を見た後、フイとそっぽを向いて去ってしまった。
「フーズは嫌いだったのかな……?」
「それ以前にお前からただならんオーラを感じるんだが」
「って、キバナ!何時の間にいたの?」
「さっきからだぜ」
突然キバナが現れた(いた?)ことに驚きを隠せない私は、思わず飛び上がりそうになる。いや、実際はそんな飛び上がってないけど。
キバナはそんな私を見てハハッと笑い始める。さっきの一連の流れ、そんなに面白かったのかな?
「キバナ、笑うなんて失礼だよ!」
「いやー、チョロネコに遊ばれるななしを見るのが面白くてついな」
「あ、またチョロネコ発見!おーい」
「ってまたやんのか」
「だってチョロネコ可愛いし」
私はまたフーズを手に置いてチョロネコを呼ぼうとする。キバナはヤレヤレと肩をすくめて私を眺め始める。
チョロネコはフーズを食べにやってくるが、近づくなり驚いて去って行ってしまう。
「ああ〜……」
「だからお前からただならんオーラを感じて去っていったと思うが」
「うう……でも諦めないからね!」
「はいはい。オレさまは面白いから見てるけどな」
私はまたチョロネコを見つけるべく、ワイルドエリアを見渡すのだった。
この後チョロネコが全く寄り付かなかったのはまた別の話とかなんとか。
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