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▼ 驚ろきのワープ

※キバナ視点




「ん? ありゃあ、ななしじゃねえか」

オレは向こうにいるななしに手を振るう。どうやらななしは気が付いていないようだ。
こうなったら後ろから脅かしてやろう、とオレは思った。
オレはななしに気づかれないように後ろに立ち、ななしを抱きしめた。

「!! ちょっ、キバナ!?」
「ハハッ、驚いたか?」
「驚いたもなにもビックリしてイーブイがどっか行っちゃったじゃない!」

怒るななし。そういやオレが抱き着いたときにイーブイ、どっか行っちゃったんだっけな。
ななしはそのままイーブイを探しに行ってしまった。なんだか悪いことしたな。
イーブイがどっか行っちまったのはオレのせいだし、オレもイーブイを探すとするか。



「ブイ!」
「ああ、イーブイ、よかった!」

ななしはイーブイに抱き着いた。イーブイも嬉しそうにしている。
オレさまも抱き着いてやろうか……と思ったが、またななしに怒られるのはゴメンだ。
ななしはイーブイを抱いたまま、オレの方へ向いて、手を差し伸べた。

「イーブイ、探してくれてありがと」
「いや、元はいえばオレのせいだし」
「そりゃそうか。キバナ、次からはこんなことしないでね!」
「ブイブーイ」
「へーへいっと」

オレはななしの頭に手を置く。ななしは「ん?」って顔したがおかまいなしにポンポンと叩く。
ななしは照れくさそうに笑って、笑顔をこちらに向けてきた。あークソ、かわいい。

「ブイブイ」
「イーブイ、帰ったら遊ぼうね。キバナ」
「なんだよ」
「今日、夕飯食べてくよね?」
「ん、ああ」
「よーし、じゃあ腕を振るうわよー!」
「ブーイ」

オレとななしとイーブイはこのままななしの家へ戻るのだった。
驚いたななしもかわいかったし、また驚かせてやろうかと思ったのはまた別の話だが。


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