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▼ りゅうせいの滝での出会い

私は今、りゅうせいの滝に来ていた。ここに出没するタツベイをゲットするためだ。
今滝を上り、奥へ進んでいく最中だ。

「タツベイまではまだあるよね……ここであきらめるわけにはいかないや」

奥へ進んでいく途中、修行中のトレーナーに挑まれたり、ゴルバットの襲撃を受けたりと体力を消費してしまったがここであきらめるわけにはいかない。
何故ならタツベイが待っているからだ。だからここで引くわけにもいかない。

「次のエリアは水のあるところだったね。マリルリを出さないと……あっ!」

私は焦り過ぎたのか、マリルリの入ったボールを落としてしまった。慌てて追いかけるもボールはコンッコンと軽快なリズムを刻んで転がっていく。
その時、何かにぶつかったのかボールが止まった。私が追っていくと、そこには人物がいた。その人物とは、ホウエンのチャンピオンであるダイゴさんだった。
ダイゴさんはボールを拾い、私に気が付いてボールを差し出した。

「はい、君のボールでしょ。落としたよ」
「あ、ありがとうございます……」
「ところで、こんなところで何をしているんだい?」

ダイゴさんは微笑みながら訪ねた。私はボールをしまい、ピシッとする。

「実はタツベイを探してまして」
「へえ、タツベイか。それなら川を渡って奥の部屋へ行くといいよ」
「は、はい!ダイゴさんは何をしにここへ来たんですか?」

ダイゴさんに会えた緊張で声が上ずった感はあるが、私も質問する。ホウエンチャンピオンであるダイゴさんがリュウセイの滝へ何の用だろう。
そういえばダイゴさんって珍しい石を探しているとか言っていた気がするなあ……。もしかして石を探しに来たのだろうか。

「僕?いつもながら珍しい石を探しにきただけだよ。あとは……そう、特訓かな」

ダイゴさんはそう言って、どこか寂しそうな顔をした。寂しそうな顔をするなんて何があったんだろう。

「失礼ですが、何か、あったんですか?」
「ああ。実はこの前、チャレンジャーに負けてしまってね」
「チャレンジャー?」
「ミシロから来た10歳の少年だよ。白熱した試合だったけどやっぱり負けるのは悔しいなって」

ダイゴさんは苦笑しながら答えた。あのダイゴさんでも悔しがることもあるんだ、と失礼ながら思ってしまう。
ダイゴさんはカツカツ、と先へ進もうと歩みを進めた。

「さて、と。じゃあ僕は先へ行くよ。君もタツベイを捕まえるの頑張ってね」
「あ、はい。こちらこそ特訓、頑張ってください」

ダイゴさんはそう言って先へ奥へと進んだ。ダイゴさんを見送り、私もまた、タツベイをゲットするために奥へ進むのだった。

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