Fate | ナノ
▼ 夜のハイウェイ

※現パロ


「おい、ななし、今から海へ行くぞ」

何をいっているんだこの男は。
いきなり家に上がってきていきなり海へ行こうと言ってきたアシュヴァッターマンに私は怪訝な顔をした。

「えっ、いきなり何言ってんの?」
「とぼけた面してんじゃねえ。オラ、行くぞ」

そう言ってアシュヴァッターマンは私の腕を掴み、外へ出るのだった。




「とか言って今は夜なんだけどなあ…」
「んなことは関係ねえ。さっさと後ろに乗りやがれ」
「はいはい」

私はヘルメットを着け、バイクの後ろに乗る。
アシュヴァッターマンもまた、ヘルメットを着け、バイクに跨る。

「しっかり掴まってろよ」
「わかってるって」

バイクのエンジンがかかり、私と彼を乗せたバイクは走り出すのだった。
私はアシュヴァッターマンに掴まりつつ、横目で風景を見ながら彼の背中を見つめるのだった。

(なんだかんだ言ってここが落ち着くんだよなあ)

そう呟きつつも、バイクは風を切り走っていく。
約20分後、夜の海へ到着した。

「着いたぞ」

そういってアシュヴァッターマンはバイクを止め、私もバイクから降り、海へ歩き出す。

「やっぱ暗いなあ」
「それも悪くねえだろ」
「そりゃそうだけども……なんで夜の海に来たのさ」

私が尋ねるとアシュヴァッターマンは私を見据えながらこう答えた。

「おめえと海に来たかったからだ」
「なんで夜なのさ」
「そんなモンどうだっていいだろ」
「……でもうれしいよ」
「なんか言ったか」
「別に」

そう言って私と彼は海を見つめるのだった。


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