Fate | ナノ
▼ キスだけで終われると思った?

「さて、今日の職務はこれで終わりだー」

私は肩をもみながらそう呟いた。職務が終わった今、お風呂に入って寝るだけだ。
私は早速自分の部屋に帰ろうと廊下を歩き始めた。

「待て、雑種」
「うわあ!?って、王様じゃないですか」

私を呼び止めたのはギルガメッシュ王だった。王こそ何をしているのだろうか、と聞きたくなるがやめておこう。
ギルガメッシュ王は私をまじまじと見つめ、こう言い放った。

「なんだ、ずいぶん上機嫌ではないか」
「今日の仕事が終わったんですよ。で、今からお風呂入って寝るんです」
「ふむ、ならしばし我に付き合え」

ギルガメッシュ王が私の襟を掴んだ。まずい、どうあっても部屋には帰れそうにもない。
なんとかして部屋に帰ろうと私は襟を掴んで離そうとする。くそう、ビクともしない。

「帰ろうと思っても無駄だぞ?」
「うぐぐぐ、帰してください。眠いんです!」

私は必死になってギルガメッシュ王の手から逃れようとする。やっぱりビクともしない。
その時、ギルガメッシュ王の顔が目前に迫った。何度見ても美しい顔だ。

「おい、いい加減にしろ」
「なにを……ッ!!」

突然ギルガメッシュ王が私の唇を塞いだ。俗にいうキスというやつだ。
あまりにも突然すぎて私は思わず固まってしまう。ギルガメッシュ王はおかまいなしに口内を犯していく。

「はっ、ふっ、はぁっ……」
「っ」

ふいに唇が離される。私は思わずむせびこんでしまう。
ふとギルガメッシュ王の方を見る。ギルガメッシュ王はまだどこか余裕のある表情だ。

「キスだけで終われると思ったか、雑種」
「な、なんで」
「……続きは我の部屋でやるぞ」
「わっ」

私はギルガメッシュ王に俵抱きされながら廊下を進むのだった。
その後どうなったかはご想像にお任せします。



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