▼ 気づかされて
「むむ、ここにいるのは……キャスターのクー・フーリンさん?」
「よう、ななし」
「ようじゃなくてなんでここにいるんですか」
「せっかくお前さんの部屋の近くまで来たんだ。いいだろ?」
「いや、いいだろって言われても……部屋の前にいるのはちょっと」
「なら部屋に入れてくれ」
「わかった、わかったから。部屋にご案内しますよ」
「すまねえな、ななし」
「……で、今日もレイシフトしたんですか?」
「ああ。俺以外のキャスター連中と共にレイシフトしてきたぜ」
「ところでよく私に構ってくれますけど、なにか特別なことでもしましたっけ?」
「俺が構いたいからそうしてるだけ」
「そうなの?」
「ああ、嘘は言わねえさ」
「……コーヒーでも飲みますか?」
「いただくぜ。ところでななし、顔が赤いな」
「に、ニヤけてなどいませんよ!」
「俺はなにも言ってないぜ?ななし」
「……!」
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