刀剣乱舞 | ナノ
▼ 真夜中におやすみ

「はっ!」

勢いよく目覚め、ガバっと起き上がる。
今は真夜中、本丸も寝静まっている。

「目が覚めてしまったなあ……」

そう言って台所で水でも飲もうと思い、立ち上がる。
すると突然、扉越しから声がかけられた。

「huhuhu、どうしマシタか?」

その声の主は村正だった。
襖の向こうには村正と及ぼしき影も見える。
私は村正を部屋に入れるのだった。

「なんでこんな夜中に起きてるのよ」
「主と同じく、ワタシも眠れないのデスよ」
「じゃあ、水でも飲みに行く?」
「今はそんな気分ではないのデス」

そう言って村正は私の布団に寝転がる。
もしや…と思い、私は村正に尋ねる。

「まさかここで寝るつもりとか言わんよな?」
「そうデスが、なにか?」
「いやまずいでしょ! 長谷部に見つかったら叱られるわ!」
「主も一緒に寝てしまえば問題ないのデス」

そう言って、村正は私の腕を引っ張り、布団へとダイブさせる。
なんともいえない固さだがどことなく落ち着く。
布団にダイブした私の横で、村正もまた、寝ようとしているのだった。

「では、おやすみナサイ」
「ちょ……もう寝てやがる」

村正は早々に寝てしまったらしく寝息を立てている。
私はそれを見て文句を言おうと思ったが早々に寝てしまった村正を見て、あきらめたように眠るのだった。


朝、それが長谷部に見つかり説教されるのもしらずに。

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