▼ 猛暑日
「あー、おいしい……」
私は部屋でかき氷を食べていた。
この連日、猛暑のせいで本丸のみんなもへばっている状況だ。
そこで光忠がかき氷を振る舞い、なんとか一時的に暑さをしのいでいる状況だ。
「そろそろ食べ終わりそうだな……」
私は残り少ないかき氷を食べ、台所へ戻るのだった。
「あれ、主も今食べ終わったところかい?」
そう言って台所で声をかけたのは小竜景光だった。
小竜もまた、かき氷を食べ終わって台所へ来たのだった。
「そうだよ。ここ最近は暑いよね……」
「そうだね。そういや短刀たちが主を呼んでたぞ」
「わかった、今行くね」
そういって私は皿を置いた後、台所を抜けようとする。
と、私はここで小竜に声をかけた。
「小竜も一緒に行こうよ」
「いやいや、俺はいいって」
「水を撒こうと考えているんだけど手伝ってくれると嬉しいな」
そこで私は手を合わせてお願いした。
小竜は頭をポリポリかきつつ、私の手を取った。
「かわいい主のお願いだ、つきあってやろうかねえ」
そういって小竜は私の手を引いて短刀たちの元へ向かうのだった。
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