刀剣乱舞 | ナノ
▼ 〇〇しないと出られない部屋

気が付いたら、密室の部屋に閉じ込められていた。窓もドアもない、完全な密室だ。
横には近侍の燭台切光忠がいる。光忠も起き上がっていたようで、辺りを見回している。

「うーん、やっぱりドアとかないみたいだよ」
「やっぱりか。ん、なんかメモみたいなのがある」

私は起き上がって、メモを拾った。メモには「足つぼマッサージを会得しないと出られません。1分以内にやってください」と書かれていた。
ばかばかしい、なんかの悪戯だろうか。と思ったが妙に信憑性を増している、そんな気がする。まあいきなりドアも窓もない密室に閉じ込められたからそう思ってしまうのも無理はない。
メモを見た光忠は「ふむ……」と手を顎に当て、私をじっと見た。

「もしかして光忠、このお題をやるつもりじゃないよね……」
「え?いや、まさか。ななしちゃんにそんなことするわけないじゃないか」
「じゃあなんで手をワキワキさせながらにじり寄ってくるんですか!」

光忠が手をワキワキさせながら迫ってくる。あ、これやるつもりだ。
光忠の異様な威圧感に圧され、私は腰が抜けてしまう。そこでつかさず光忠が私の足を掴んだ。

「えっ、ちょ、やめ」
「待たないよ」
「あっ、ぎゃーーーーーーーー!!!」

光忠がいつの間にか靴下を脱がした後、私の足の裏につぼを押した。これはどこのツボなのかどうかは分からないがとにかく痛い。痛すぎる。
光忠はやめるつもりがないのかまた私の足の裏のつぼを押す。今度は少しずれたところだ。

「いや!や、やめ、あーーーーーーー!!!」
「ちょっと、暴れないで!」
「そ、そんな、無理……」

私がヘナヘナと床にうつぶせになっているとドアが見えた。どうやら会得した(?)とみなされたらしい。
私は光忠の服を引っ張りドアを指さした。光忠は私の足を離してくれた。

「どうやらドアが現れたようだね」
「あ、はい、そうですね……」
「さっきはごめんね。立てるかい?」
「……む、無理です」

私はその場に倒れてしまった。光忠が「大丈夫!?」と声をかけてくれるもそれどころではなかった。
その後しばらく気を失い、目覚めたときは私の部屋にいた。どうやら光忠が運んでくれたらしい。
一体何があったのか、なんでこんなことになったのかはあまり深く考えるのをやめ、仕事に取り掛かるのだった。
……近侍の光忠の方を見ると、手をワキワキさせていたような気がしたが。気にしないことにしよう、そうしよう。




燭台切光忠とあなたは『足つぼマッサージを会得しないと出られない部屋』に入ってしまいました。
60分以内に実行してください。


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