刀剣乱舞 | ナノ
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※学パロ

終わりのチャイムが鳴った。この音を聞くなり、クラスメイト達は立ち上がり、早々に下校するものや部活動に行くもの、クラスに残るものとそれぞれ行動を始める。
私は席を立ち、教室の外で待っている山姥切国広に手を振った。

「おーい、終わったよー」
「ああ、じゃあ帰るか」

私は国広と共に帰ろうとする。その時だった。後ろからグッと腕を掴まれた。
私と国広は後ろを向くと、そこには山姥切長義が立っていた。

「どこへ行くつもりなのかな?」
「ちょ、長義!?」
「言っておくが彼女は俺と帰るつもりだったんだ。偽物君は引っ込んでてくれないか」
「嫌だ、と言ったら」

そう言って国広も負けじと私の腕を掴んだ。左腕には長義、右腕には国広がそれぞれ掴んでおり、私を挟んでパチパチと火花を鳴らしていた。
間に挟まれてる私としては正直つらい。そうこうしている間に2人はそれぞれ私の腕を掴み、にらみ合っていた。
周りにはなんだなんだとギャラリーとできてしまっている。あの、2人とも、そういうのは人気のない場所でやってもらえないかな……。

「とにかく、彼女は俺と帰るんだ」
「いや、俺と帰るんだ」
「偽物君は1人寂しく帰ればいいじゃないか」
「お前が後から出てくるのが悪い」
「……さあ、来るんだななし」
「わわっ」

いきなり長義に引っ張られて私は足をふらつかせた。つかさず国広が私の腰を掴んだ。
国広は私を離した後、また長義とにらみ合いを続ける。このままでは埒が明かない。
私を無視して言い合いを続ける2人にうんざりして、私は2人の腕を振り払った。

「離して!」
「!」「!」
「もう、2人共いい加減にして!!」
「ななし、すまない」
「悪かった、機嫌を直してほしい」
「私は1人で帰る!じゃあね!」

私はそう言って2人と別れた。強引だったとはいえ強く言いすぎた、と後悔する。
後ろをチラッと振り返ると2人は唖然として固まったままだった。今度、2人にはなにか持ってきてあげようと思うのだった。

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