刀剣乱舞 | ナノ
▼ クリスマスの告白

※現パロというか学パロ



「ねえ、クリスマスプレゼントは何が欲しい?」
「また随分唐突だね」

私は隣を歩く蜂須賀に尋ねた。
蜂須賀と私は同じ高校の生徒であり、幼馴染だ。
学校帰りに私と蜂須賀はクリスマスで彩られた街を歩いていた。

「そういや浦島君は元気?」
「弟なら元気だよ。君も会いに来るといい。弟もななしに会いたがっている」
「ほんと! やったー!」
「ああ、ほら、ぶつかるよ」

蜂須賀は私の手を引いて、ぶつかりそうになるところを助けてもらう。
私は蜂須賀に「ありがとう」と返し、またイルミネーションの街を歩き始める。

「で、結局、プレゼントは何が欲しい?」
「そうだな……。君からもらう物ならなんでも嬉しいさ」
「答えに困る回答しおって」

私は蜂須賀を小突く。
蜂須賀はそんな私を笑い、こう答える。

「じゃあ、ななしが欲しいと言ったら、どうする?」
「えっ、そんな急に言われても……」
「俺が冗談を言うと思っていたのかい?」

そう言うと、蜂須賀は私の前に立ち、顔を近づける。
そして、一瞬。何か唇に温かいものが触れる。キスされたのだ。
私は何が起こったのか分からず、茫然と立ち尽くす。

「だからななし、俺と付き合ってほしい」
「……」
「どうしたのかい?」

蜂須賀が私の顔を覗き込んでくる。
私はボンッ!と顔が熱くなる。ああ、こんな顔、とてもじゃないが見せられない。

「……ふつつか物ですが、よろしくお願いします」
「顔が熱いけど、大丈夫かい?」
「う、うるさい!」

私はそう言って顔を覆った。
そんな顔を晒す訳にもいかず、蜂須賀から顔を逸らす形になる。
蜂須賀はそんな私の頭をぽんぽん叩きながら、手を差し伸べてきた。

「さあ、行こう。ななし」
「うう、恥ずかしい……」

私は顔を赤くしながら、蜂須賀に引っ張られる形で歩き出すのだった。


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