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▼ 夜風に身を任せ

※中編主と同じ。ベレス先生夢


私は食事を終え、トレーを返却口に置く。
と、ちょうどベレスさんも食事を終え、返却口へ向かおうとしていた。

「ベレスさんも食事、終わったんですね」
「ああ。そういうななしも終わりか」
「はい。そうだ、今日の夜、時間はありますか?」
「今日の夜か。いいだろう」

ベレスさんはそういってトレーを返却口に置いた。そしてそのまま食堂を出ていってしまった。
私もまた、ベレスさんが去った後、食堂を出るのだった。



「ごめんなさい、ベレスさん。待ちましたでしょうか?」
「ん、そんなに待ってはいないぞ」

私は先に来ていたベレスさんに礼をして、隣に腰かけた。
ベレスさんは気にしてないといった表情でじっと私を見つめ、肩を叩いた。

「それで、どうしたんだ?」
「今日、星が綺麗だなって」
「……それだけのために私を呼んだのか?」
「はい。是非ベレスさんとお話したいと思いまして」

きょとんとしてるベレスさんをよそに、私はニコニコと返す。
ベレスさんはふふっと笑いながら私の顔を覗き見る。ベレスさんの顔が近くて、私はドキドキしてしまう。

「どうした?」
「い、いえ、なんでもないです」
「顔が赤いが……風邪か?」
「違いますっ!」
「そ、そうか。ところでこの水筒はなんだ?」
「あ、お茶、飲みますか?」
「いただこう」

私は照れてる顔をごまかしながら水筒を開け、コップに2人分の紅茶を注ぐ。
1つをベレスさんに渡すと、「ありがとう」と返す。やっぱベレスさん綺麗だなあ……と思いつつ、紅茶に口をつける。ほんのりとした苦みと甘味が混ざってとても落ち着く味だ。

「それで、何を話そうか?」
「そ、そうですね。じゃあ、最近の話でも」
「そうだな……」

私とベレスさんはわずかな時間ながら紅茶を飲みつつ談笑した。夜風が体に当たって少し気持ちがよい。
そろそろお開きにしよう、と私が立ち上がり、部屋に戻ろうとする。するとベレスさんが私の手を握った。

「えっ、ベレスさん」
「ななし、よかったらまた話をしたいな」
「(近い……!)え、ええ。また近いうちに話しましょうね!」

ベレスさんが手を離し、「おやすみなさい」と手を振りながら戻っていく。
私はベレスさんの手の温もりを感じ、私も「おやすみなさい」と返すのだった。
と、ベレスさんが見えなくなる。今度、ベレスさんとまた話ができたらいいなと思いつつ部屋へ戻るのだった。

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