棚に乗せてもらう


「あれ、ドンキーコングさん」
「ウホ」

私が食堂に入ると、そこにはバナナを食べているドンキーコングさんがいた。どれだけ食べていたのかはわからないが、ゴミ箱を見る限り皮が大量に積まれているところから結構食べていたことがわかる。
私はそんなドンキーコングさんを後目に、買ってきたものを冷蔵庫にしまったりしていた。

「これは、こちらに……」

私が醤油の瓶を高いところの棚に乗せようとする。しかし、届かない。
無理やりに乗せようとすると瓶が落ちて割れてしまう。だが置くところはそこしかなかった。

「うーん……」
「ウホウホ」
「え?ドンキーコングさん、貸してほしい?」
「ウホッ」

バナナを食べ終わったのか、ドンキーコングさんが私の隣にいた。ドンキーコングさんが瓶を貸してほしい、とうなずいたので瓶を渡した。
ドンキーコングさんは瓶を掴み、置きたかった棚の上に置いた。長い腕で置いてみせたのだ。

「ありがとうございます、助かりました!」
「ウホホ」
「頼りになりますね、ドンキーコングさん」
「ウホー」

私がそういうと、ドンキーコングさんは嬉しそうに照れた。頼られるのは嬉しい、といったところだろうか。
時計を見ると、短い針は5時を指していた。私は食材を出して、準備を始める。

「ウホ?」
「あ、夕飯の準備するので待っていてくださいね」
「ウホ」

ドンキーコングさんは頷いた。さあ、ファイター達が戻ってくるのはもうすぐだ。


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