2人で1つのお出迎え
「そろそろ来るはずですが……」
先日、マスターから『新ファイターが来るよ』とお知らせが来た。新ファイターを迎えるための準備はできている。
料理や飾りつけなどはOKだ。後は新ファイターを待つばかりだ。
「あれ、もしかしてこの人かな?」
私は館に向かってくる人物を見つけた。その人物とはどうやら女の子のようだ。
「やっと、着きました」
「あっ、もしかして新ファイターの方ですか?」
私が訪ねると、女の子は「はい」と答えた。赤い髪に赤い衣装を纏って、どことなる燃え盛る炎のようだった。
私は気を取り直してあいさつをする。
「初めまして、ななしです。ここ、スマブラ館でマネージャーをしています」
「私はホムラです。よろしくお願いしますね、ななしさん」
ホムラ、と名乗った女の子はぺこりとお辞儀をした。私もお辞儀を返す。
と、そこで私は1つのことに気が付く。確かマスターからは2人分の名前を聞いたはずだが。まだ来ていないのだろうか。
「あれ、まだ来てないのかな」
「どうしたんですか?」
「いや、あの、実はファイターがもう1人来るって聞いてて……確か、ヒカリっていう子なんだけど」
「私ならここにいるわよ」
「!」
私がすべて言い終わる前に突然、ホムラさんが別の少女に入れ替わった。ホムラさんとは打って変わって、金髪に白服の女の子が現れる。
女の子は私をじろじろ見る。あの、あんまり見られると恥ずかしいです……。
「えっ、ホムラさんはどこへ?えと、あなたは誰?何が一体……」
「詳しいことは後で話すわ。ヒカリとは私のことよ」
私が混乱していると、女の子はヒカリと名乗った。ホムラさんとヒカリさんは同一人物ということでいいんでしょうか。
すでにこの館にもゼルダさんとシークさんといった同一人物がいたりする。詳しいことは後で聞いておこう。
「ちょっと、大丈夫?」
「だ、大丈夫です。さ、皆さん待ってますよ、行きましょうか」
私はヒカリさんの手を掴み、館へ入っていくのだった。楽しいパーティはこれからだ。
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