落とし物
「ただいまー」
「ああ、お帰り、ななし」
私が屋敷に戻ると、リュウさんが出迎えてくれた。リュウさんの手にはペットボトルの水が握られている。修行でもしていたのだろうか。
「リュウさんはまた、修行ですか?」
「ああ。今日は1人で修行をしていた」
「あっ、ななしさん!おかえりー!」
声のした方を見る。そこにはネス君がいた。そういえばリュウさんもネス君も今日はお休みだったね。
ネス君はなにか私に渡した。それはハンカチのようなものだった。
「これは?」
「落とし物。この屋敷で誰か落としたみたい」
「ありがとう、ネス君」
このまま外へ出て行くネス君を見送り、この場には私とリュウさんが残された。
「じゃあ、私は落とし物を皆に聞いて回ってみます」
「そうか、またな、ななし」
「リュウさんも、修行頑張ってくださいね」
私は落とし物をファイター達に聞いて回ることにした、リュウさんもまた、修行に戻るようだ。
ただなんてことない屋敷の1日である。
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