狂気的片恋のセリフ10題 | ナノ
▼ 7.僕だけが君を幸せにできる

※中編主と同じ


「あっ、クラウドさん、おはようございます」
「……ああ、ななしか」

私はクラウドさんに挨拶をする。クラウドさんも軽くお辞儀をしながら返してくれた。
今は朝の7時、早くから起きてる私にとってはこの時間にクラウドさんが起きてることが珍しい。
私はマスターからの連絡を待ちつつも、クラウドさんの方を見る。

「……今日はどうしたんですか?」
「いや、早く目覚めただけだ」
「せっかくなんでコーヒー入れますね」

私はキッチンへコーヒーを入れようと歩き出そうとする。と、クラウドさんがいきなり私の手を掴んだ。
私は何がなんだかわからず、きょとんとする。クラウドさんは手を握ったままこちらをじっと見つめる。

「ななし、聞いてくれ」
「はい?」
「……俺はお前が好きだ」
「はい……ええ!?」

私は驚きを隠せずにいた。まさかこのタイミングで告白されるとは思ってなかった。
私は急に顔が熱くなるのを感じ、とっさにクラウドさんから顔を逸らす。クラウドさんはただこちらをじっと見つめるだけだ。少しだけクラウドさんの顔を見ると、クラウドさんも顔が赤く染まっていた。
私はこの場を立ち去ろうとするが、クラウドさんに手を掴まれているので逃げ出すことはできなかった。クラウドさんは更にこう続ける。

「……俺だけがお前をし、幸せにできると思っている。あまり自信はないが……」
「そ、そんなこと言われても、どうしたらいいのかわかりませんよ……!」
「返事は何時でもいい」

そう言うなり、クラウドさんは手を離してくれた。私はクラウドさんと一緒の場にいられず、食堂から立ち去った。
去るときもクラウドさんは私の方をじっと見つめていたが、なんだか悪いことをしてしまったなとも思ったが、このままクラウドさんと一緒にいたところで恥ずかしさで爆発してしまいそうだ。
私は部屋に戻るつもりで歩き出すのだった。

「……これからクラウドさんとどんな顔して会えばいいんでしょうか」


7.僕だけが君を幸せにできる
お題;狂気的片恋のセリフ10題


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