リクエスト | ナノ
▼ 日向ぼっこ

※この夢主=中編主ではないです


「ねえ、ななしさん」
「なに?」
「今日は何しようか?」
「そうだね……庭で日向ぼっこでもしようか?」
「そうだね!僕もしたい!」

トゥーン君は無邪気にはしゃいでいる。そんなトゥーン君の姿を見て、私も自然と笑みが浮かぶ。
私とトゥーン君は付き合っている。歳はそこそこ離れているがそんなことは関係ない。
私はトゥーン君は庭に出ようとドアを開ける。

「おっ、2人共、仲いいな」
「いえいえー、それほどでも」
「なんだか照れちゃうな……」

途中すれ違ったフォックスさんに手を振り、私とトゥーン君は庭に出た。
庭には色とりどりの花が咲いており、日差しを浴びてキラキラ輝いてるように見える。
私は「わー」と感嘆の声を上げ、そんな私の姿を見たトゥーン君はふふっと笑った。

「なんだか僕とななしさんがこうしてるのって夢みたいですね」
「そうかな?私もこうしてトゥーン君と一緒にいるのって夢みたいだよ」
「同じことを考えていたんだね!」
「はい」

そう言って、私とトゥーン君は笑いあう。なんでことない日常とはいえほのぼのしてるこの時間が楽しいとさえ思う。
と、その時、トゥーン君の頭に蝶々が止まった。

「トゥーン君、頭に蝶々が」
「えっ、どこどこ?」
「あっ……飛んで行っちゃいました」
「えー、見たかったなー」

トゥーン君はむっとした顔で文句を言う。私はそんなトゥーン君に「大丈夫?」と頭を撫でる。
トゥーン君はへへっと笑ってから、私の方を向いた。

「あのさ、ななしさん」
「なに?」
「……風が気持ちいいね」
「そうだね」

明日もこんな日がくるといいな、と思いながら私とトゥーン君は風を浴びるのだった。


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