リクエスト | ナノ
▼ 一日の始まりと終わり

「ネズさん、ネズさん、起きてください」
「ズンズーン」
「ん……、もうこんな時間ですか」

私と相棒のエレズンは横で眠ってるネズさんを起こす。ネズさんは軽い欠伸をした後、のそのそと起き上がる。
ネズさんが着替える前に私とエレズンは部屋を出て、朝ごはんの支度をしようと台所へ向かうのだった。



「今日はまた挑戦者と戦うんでしょ?」
「そうですね……。ああ、ななし、ドレッシングを取ってください」
「はいはい」

私はネズさんの指示通り、ドレッシングを渡す。
ネズさんはサラダにドレッシングをかけ、食べ始める。
スパイクタウンには挑戦者はそんなに多くないものの、たまに挑戦者が来ることがあるのだ。私はエール団の皆さんとそんなネズさんを応援しているのだ。
ネズさんが「そろそろジムリーダー業を妹に継がせたいですね」と呟いた。マリィちゃんという妹がいるのが知ってるが、妹にジムリーダー業を継がせたいと常日頃呟いているのだ。

「ところでななしも応援にくるんですよね?」
「もちろんですよ。頑張ってくださいね、ネズさん」
「わが嫁に言われちゃ頑張らない訳にもいけませんね」
「ズン!」

ネズさんはそう言って、家の外へ出た。
私とエレズンはネズさんの食べた皿を水に漬け、私も家から出た。



「今日はこれでおしまいですよ、ななし」
「はい、お疲れ様」
「ズン〜」

私はネズさんにタオルと水を渡す。エレズンも私の足の下で疲れ切った顔をしている。
ネズさんはタオルと水を受け取り、水を飲みながらこう言った。

「今日の夕飯は何にする? それとも先にお風呂入ります?」
「おれは先に風呂に入るのでななしは夕飯でも作って待っていてください」
「うん、わかった」
「ズン!」

私とエレズン、ネズさんは談笑しながら家へ戻るのだった。



「さて、ななし、おれはもう寝ますが、おまえはどうします?」

ベッドに寝転がり、布団をかぶりながらネズさんはそう言った。
ポケモン用のベッドにはエレズンがもう眠っており、私もそろそろ眠いなと思い、ネズさんが空けてくれた場所へもぐりこむ。

「ななし、愛していますよ。おやすみなさい」
「うん、おやすみ。ネズさん」

おやすみの挨拶をして、私とネズさんは共に眠るのだった。


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