かいだん


ロー「お前は何も聞こえなかったっていうのかよ!って、助手席に座ってた奴は言うんだよ」


ごくり


あたし、リアは今大嫌いな怪談を聞いている。

どうしてこんなことになっているか。

答えは少し前に遡る。




ロー「あーっぢぃー」

キャス「誰かさんが壊したせーでなー」

リア「ギクリ」

ペン「唯一のクーラーだったのに」

リア「うっさい、あれはアンタらだって悪いんだからねッ」

ロー「あ゙あ゙?」

リア「いや、だってキャスがあたしにひんにゅーひんにゅー言うから…」

キャス「事実を言って何が悪い」

リア「んでキャス目掛けてナイフ投げたつもりがレーボーに当たって…」

ペン「何とかしろノーコン」

リア「ペンギン辛口ぃ」

ロー「なんっっか涼しくなることねーかなー」

リア「うーーーーーん」

ロー「そうだ、怪談話をしよう」

キャス「お」

リア「…………キャプテンあたしちょっと部屋に戻るね」

ロー「まあ待て」

リア「ローさん絶対あたしが怪談苦手なの知ってるでしょ」

ロー「…………」

リア「あ、今笑った!このドSが殺すぞ!」

ロー「………」

リア「嘘ですキャプテン殺そうなんてそんな度胸あたしにゃありません」

ロー「エアコン壊したのは誰だ」

リア「有り難く聞かせていただきます」

ベポ「キャプテンリア使うの上手いね!」

ロー「そう褒めるなベポ」

リア「それ褒められることか!?」

ロー「ペンギン電気を消せ」

ペン「あい」

リア「えガチでしちゃうの」

ロー「ベポ蝋燭持ってこい」

ベポ「アイアイキャプテン」

ロー「キャスケット火持ってこい」

キャス「あーい」

リア「あたし蝋燭とってきま」

ロー「そう逃げるなリア」

リア「ぐすん」

ベポ「はい、キャプテン蝋燭!」

キャス「火!」

ロー「よし、じゃあおれから始めるぞ」

リア「えちょ心の準備が」

ロー「お前の首だけを今日一日中甲板に晒すのと」

リア「ようしどんなのでもかかってきやがれ!」

ロー「ある心霊スポットがあるんだよ」





ある二人の男がその心霊スポットに車で行ったんだ。

その心霊スポットはトンネルでな、まあありがちだな。

その日は雨も降ってて霊とか集まってきそうだよななんて話してたんだよ。

で、トンネルに入っても何も起こらない。

三度くらい往復してみても何も出ない。

拍子抜けしたと思って運転席の男は助手席の男を見た。

するとその男は顏が真っ青で心なしか震えているように見える。

何かあるのかと思い周りを見回したが変わったことは何もない。

何か聞こえやしないかと思ったが聞こえるのはただ雨が降る音だけ。

「なあ、どうしたんだ?」

問うてみても男は答えようとしない。

本当に顔色が悪そうだったので男は一旦近くのファミレスに寄ることにした。

そこで男は聞いてみた。

「なあ、何か気配感じたのか?」

「お前…聞こえなかったのか?」

「は?何が?」

「お前は何も聞こえなかったっていうのかよ!」

「何か聞こえたか?おれが聞いたっつったらー…雨が降る音だけだぞ?」

「聞こえてんじゃねーか!」

「え?」










「おれたちトンネルの中にいたのに何で雨の音が聞こえたんだよ!」











リア「い゙や゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ごわいよおーっ」

キャス「ゾッとするっつーかー……」

ベポ「おれ怖かったあーっ!」

リア「い゙や゙あ゙ぎょうびどりでねぶれだいーっ」

ペン「何言ってんだ?」

リア「いやだあもう部屋戻るううぅぅぅっ」

ロー「ルーム、シャンブルズ」

リア「ぎゃあああああ首なしの体が目の前にぃぃぃい」

ベポ「安心してリア。##name##の目の前にあるのはリアの体だよ!」

リア「尚更質悪いわ!」

ロー「まだまだ怖い話のストックはあるから楽しみにしてろ」

リア「うわああローさんのドSううぅぅぅっ」

ロー「これに懲りたら二度と部屋の中でナイフを投げるな」

リア「反省してますううぅぅぅっ」

ロー「さあ二話目だ」

リア「うわあああああん」

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