トラブレター


「一万年と二千年前から愛してるよ、と…うん、上出来上出来!」


リアは今しがた完成した一枚のレターを満足気に眺めた。


愛しのドラコへ
君のことを一目見てふぉーりんらぶだぜ(はあと
きっと運命の赤い糸で繋がってるんだね(キラッ)
ドラコのことを思うだけで胸がきゅんきゅんしちゃうんだぜ(キリッ
僕のろんりーすうぃーとはにーはドラコ、君一人だよ(はあと
壱万年と弍千年前から愛してるよまいだーりん!
愛しのハリーより(はあと


「きゃっはあ完璧!どんな反応来るかなあ」


愉しそうにファンシーな封筒に入れ、そしてそれを懐に入れてリアは食堂へと向かった。

彼女の友人のP.Pさんののちの証言によるとその日彼女はスキップで談話室を出ていったらしい。


食堂にて。

リアはキョロキョロと周りを見回しお目当ての人物を探していた。


「あ、いたいた、ハリー!」

「やぁ、リア」

「あのさ、あたしちょっと用事があるからさ、これドラコに渡して!」

「うん、いいよ」

「あ、絶対あたしからって言っちゃダメだかんね!」

「うん、分かった」

「じゃねーっ!」


ふっふっふっ。

私は隅に隠れてこっそりと覗いていようじゃないか!

勿論ポリジュース薬を使っても良かったんだけど、やっぱめんどくさいしねー!


「あら、あなたそんな隅で何コソコソしてるのよ」

「しっ!」


あたしはドラコの姿を探した。


あ、いたいた。

丁度渡すみたいだ。

声が若干聞こえる。


「何の用だポッター」

「別に、これを渡しに来ただけだ」


そう言い捨てるとハリーは踵を返した。

ドラコは興味深そうに手紙を開け始めた。


途端に手紙は大声で手紙の内容を喋り始めた。


ふっふっふ。

手紙には予め魔法をかけておいたのだよ!


手紙の内容を耳にしたハリーは驚いたようにドラコを見て笑いを堪えていた。

ドラコの顔は既に真っ赤だ。

そして最後にハリーの名前が出た途端ハリーの顔は一変して真っ赤になった。

グリフィンドールの机でウィーズリーの双子が爆笑しているのが見える。


「リア!」


ドラコとハリーの声がハモるなんて珍し……なんて考えてる場合じゃないっ!


ドラコは直ぐにコソコソと動くあたしを見つけて走ってきた。

ハリーもドラコがあたしを見つけたのを見つけ(ややこしっ!)、急いで追ってきた。


「杖は反則うううう!」

「待てこら!」

「僕を騙すなんていい度胸だよね!」

「ごめんなさいいいいい反省はしてる!だが後悔はしてない!」


その日一日中授業中や食事中所構わず呪文が飛び交ったと言う。

その日の夜、三人がこってりと絞られたのは言うまでもない。




題名が寒いのは気にしない\(^o^)/





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