そもそもの間違えはあなたを愛してしまったということ
「僕の理想の世界は…君がいないと完成しない」
「あたしもそうだよ、トム」
「じゃあ…」
どうして、という言葉はリアに遮られた。
「でも、理想の世界が完成したら、トムはあたしの前から消えちゃう気がするから」
リアは窓の外をボーっと眺めながら、返事をした。
「だからね、あたしはトムと一緒に行かないの」
「元々君の前に僕がいないんじゃ同じじゃないか」
悲痛そうにトムは顔を歪めた。
あぁ、そんな表情も様になるなんて本当にずるい。人事のようにリアはそう思った。
「違うよ、トム。全然違う」
「どう違うんだい?」
少しだけ苛立ちを含んだその声に、リアは窓から目を放し、トムへとその目を向けた。
「だって、幸せだった人間がいきなり不幸のどん底に落とされたら、どうなるかなんて想像するまでもないでしょう?」
あたしは絶対にそうなりたくないの。
リアは吐き捨てるように言い、またその目線を窓へと戻した。
「あたし…スリザリンになった時点で、選択を間違えたのかも」
いや、トム・リドルと言う人間のいる学校に入学した時点から、か。
こんなに大切な人間を作った事が、間違いだったのだ。
「…。どういう意味だ?」
「人生って選択肢だらけだなぁー」
相変わらず考えの読めないリアに多少苛立ちを覚えるも、そのやり場のない怒りを必死で抑え、聞いた。
「じゃあ、君は卒業したらどうする」
「うーん、とりあえず旅でもしようかなぁー」
「旅?」
「うん。それで誰も知らないような土地に行ってみたいなぁー」
本当に、リアには脈絡というものがない。
少なくとも、今までリアの口から旅がしたいなどという言葉が出た事はなかった。
相変わらず、つかめない奴、とトムは思った。
「トムはヴォルデモートとして、闇の帝王として世界に君臨する、か」
それはトムに話しかけているというよりは独り言のようだった。
「いっそ殺してくれたら楽なのにねー…」
「何がだ」
本当に脈絡がない。
「ねぇトム、初めての人殺しの相手にはあたしを選んでね」
「…僕はもう人を殺したが?」
「やーだなぁ、それは死の呪文とかじゃなくてバジリスクを使って、でしょー」
「アバダケダブラで殺して欲しいのか」
「うーん、まぁトム自身で殺してくれるならどんなんでもいいんだけどねー」
「どうして殺されたいんだ?」
「愛する人に殺されるなんて素敵。愛があるって感じで」
「…まぁ、僕は君が望んでも殺さないつもりだが」
「うーん、殺してくれたら嬉しいんだけどなぁー」
ははー、と、いたって普通に笑うリアを見てトムは、「殺すくらいなら監禁でもして傍においておくさ」と至って真面目に言った。
「監禁とかこわー」
「リア、もう一度だけ言う。僕と来い」
先ほどとは少しだけ違う言い方。
「僕と一緒に来るか?」
「いいえ、行かないわ」
これが、先ほどのやり取り。
疑問系が命令形となった、二度目の誘い。
トムは手をリアに向けて差し伸べていた。
結局、リアはトムの手を取らずにトムにキスをした。
予想外の行動に驚き、トムは目を丸くする。
「おやすみ」
そう言いリアは自室へと戻っていった。
残されたリドルはただただ去っていくリアの背中を見つめる事しか出来なかった。
私はいつだってノーと言うわ。
それであなたが私に興味をなくさないのなら。
あなたが私に執着をしてくれるのなら。
あ
意味不明だwww
いや、あの、何一つ手に入らないものがないリドルさんにとって手に入らない主人公ってのは異質なんですよ!
だから執着をするわけで、ひろいんもそこのところはよく分かってるわけですww
gdgdですんませんっしたああああああoyz