英検
2012/10/14 23:59


「ねぇ、グリーンさん」
「何だよ。それとさん付けやめろ」
「や」
「やって、お前なぁ」
「そんなことより、」


書類に目を通していれば、コーヒーを入れていた彼女がいきなり話しだした。
正直、彼女から話しだすことは滅多にないから嬉しいけど、だからこそ何故なのかがわからない。俺嫌われてるからな。
彼女のほうを見れば、俺に背を向けたまま話す気のようで此方を向く気配はなかった。彼女を見ているとその立ち方といい態度といい、堂々としたそれにたまに威圧感をのせてくるときの彼女は恐ろしいということを連想してしまう。いや、その容姿は申し分ないほど可愛らしいのだけれど。
不意に彼女が此方を見た。見るとは思っていなかったから目を丸くすれば、その目が呆れたという気持ちを俺に伝えてくる。同時に彼女は溜息をついた。

「何ですか、その顔」
「いや、こっちを見るとは思わなかったか
「私は人の目を見て話さないような、無礼な人間ではありません。いくらグリーンさんが私の幼馴染であろうと仕事上は上司ですから」
「はいはい」

呆れ口調の、その何度もきいた台詞に俺もつい呆れ口調で返事をしてしまった。そんな俺の返事に彼女は文句があるのか目つきを鋭くしたけれど、別にそれだけじゃ恐くない。俺は目を通していた書類を机に置いた。

「で?」
「……やっぱいいです」
「は?」
「今、私が言おうとしたことは仕事に関係する話じゃありませんから」
「別にいいだろ。そんなこと」

仕事とは関係ない、つまりプライベートなことなのだろうけれど、彼女が俺にそんな半紙をするなんて珍しいな。そんなことを思っていれば、彼女の表情が不服そうに歪む。そんな彼女の表情に俺は笑った。

「わかった。じゃあ、今から休憩な」
「え?」
「今は休憩時間だ。仕事時間じゃない」
「けれど、ここは
「トキワジムだけど?トレーナーな俺の幼馴染さん」
「っ……このナルシストが」
「ちげぇよ」

ニヤッと口角をあげながら言えば、彼女はより一層顔を歪めた。そしてその目はついでに俺をごみを見るような冷血な目に変わる。そして彼女のいい放ったその台詞を即座に撤回すれば彼女はまた溜息をついた。
溜息をついた彼女はコーヒーを持って俺のほうへ歩み寄ってくる。その表情は仕事の時のきりっとした表情とは違う、幼い頃からよく見ていた少し可愛げのある表情だった。

「もうすぐ、グリーンの誕生日でしょ?」
「……あぁ、そうだったな。ってか覚えてたのか」
「当たり前でしょ。何年の付き合いだと思っているのよ」
「……そうだな」
「……その、それで」

納得しながら彼女の次の言葉を待っていれば彼女がいきなり口ごもり始めた。その目は気恥ずかしげに少し伏せられている。その表情に首をかしげていれば彼女がギュッと目をつぶった。

「だから、その、ほ、欲しいものって何かないの?」
「え、」
「べ、別にあげるわけじゃないんだからっ!ちょっと参考までに……れ、レッドが聞いて来いって言ったのよっ!」

予想外の言葉に俺は目を見開く。
彼女の顔は真っ赤に染まっていて、少し可愛かった。




―――――――――――――――……
中途半端なうえに、文がおかしくてすいません。

幼馴染で元トレーナーで、グリーンさんの手伝いをしているツンデレ少女とグリーンさんという設定のもとで書いてみました。

ツンデレ難しいなぁ。でも書いてみたいなぁ。
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