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▼幼馴染に報告


場所はカラオケ。
向かいの席には顔を青くした少年と怒りが頂点に達し今にも爆発しそうな少年。俺は特に気にも留めず口を開いた。


「そんなわけで恋人ができました」

「待って!…待って!?」

「っつーかこんなとこに呼び出してんじゃねぇぞクソ面食い野郎!!」


今日は土曜日。俺の小学生の頃の幼馴染、緑谷出久と爆豪勝己を捕まえてカラオケにつれてきた。もちろん恋バナをするためだ。ちなみにこの二人とは離れていた中学の間もちょくちょく交流があったのでお互いのことはだいたい把握している。


「ちょ…かっちゃんも落ち着いて!…っていうか朔也くん今轟くんって言った!?うちのクラスの…!?」

「そうそうお前らのクラスの。最初は男かーって思ったんだけどさ、付き合ってみるとすげぇかわいい。そして顔がいい」

「…そこまで落ちたかテメェ」


爆豪がとても蔑んだ目で見てくる悲しい。小学生の頃はもっとかわいげあったのにな。今も顔は好きだけど。


「というかなんで僕たちにそれ報告するの」

「恋人がかわいかったら誰かに自慢したくなるだろ。そんな時にちょうどお前たちが」

「殺すぞ」

「朔也くん毎回僕たちまとめて呼ぶから勘弁してほしいんだよね…」

「お前らもうセットみたいなもんだろ」

「殺す!!」

「お願いだからこれ以上かっちゃんを刺激しないで!?」

「うるせぇデク死ね!!面食い野郎とともに死ね!!」

「朔也くんと一緒は嫌だ!」

「とんだ流れ弾だな!?」


目の前で繰り広げられるいつもの光景。こいつら昔から全然変わらねぇな。
あ、でも無個性だったはずの緑谷が雄英の、しかも爆豪と同じヒーロー科に入学したのには驚いた。人間やればできるもんだな。


「…まあともかく轟がかわいいという話ができて俺は満足した。解散」

「なんて自分勝手な…」

「マジでムカつくなテメェは…!」

「僕、月曜から轟くんを見る目が変わりそう…」

「まあまあここは俺が奢ってやるから」

「当たり前だこの面食い野郎!!」


でもなんだかんだ二人とも呼び出せば来てくれるんだからいい子たちだよな。爆豪に関しては家まで押しかけに行くけど。