「……、……っ」
俺はシズちゃんのチンコから手を離し、ついでに鞄から出してきたローションを手のひらに絡ませて後腔に伸ばす。男同士ではどうしたって濡れないのだからこういった準備は不可欠なのだ。カチャカチャとズボンのボタンを外して、下着と一緒に尻だけを露出する。シズちゃんに見られるのは恥ずかしいので見えないように恐る恐る指を一本突き入れた。
「…………んッ」
たったの指一本だけなのに吃驚するくらい苦しくて気持ち悪かった。排泄感に似た違和感に背筋が粟立つ。思うように指が動かなくて四苦八苦していると、我慢しきれなくなったようなシズちゃんが俺を抱き込むようにして後腔に手を伸ばした。
「……シ、ズちゃ…………っ」
ズブッとシズちゃんの節くれだった長い指が俺の中に根本まで入ってくる。ローションが足らなかったのか引きつれたような痛みに呻くと、シズちゃんは長い手でローションボトルを手繰り寄せて後腔を濡らした。ローションで慣らされてはいたが、余りの衝撃に俺は自分の尻たぶを左右に拡げるように掴み、背中を弓なりに反らせた。
「……っ、ぁ、……あ」
初めてなのに容赦なくぐりぐりと蹂躙してくる指に戸惑う。自分の身体なのに俺の尻が何か自分の知らないものになったようだった。シズちゃんの指をぎゅうぎゅうと締め付ける度大きさとか形を感じて腰が引ける。
「……やぁ……だめぇ……ぇ」
初めてなのに、ちっとも優しくない動きが辛くて俺はシズちゃんの背中に手を回した。ぬっちゃぬっちゃと湿った音を立ててシズちゃんの指が後腔を出たり入ったりする。またどばりとローションが垂らされて指が二本に増やされた。
耳元にシズちゃんの興奮を物語る息遣いを感じてまた中が締まった。お腹にもシズちゃんの熱くて硬いチンコが当たっていた。早く入れさせてあげたいのに、反応すると締めてしまうので困る。
でもそんなのは俺の杞憂だったに過ぎないらしく、シズちゃんは俺の肛門括約筋をまるで開拓するかの如く指を中でVの字形に動かして上下左右に押し広げていった。その動きに抗ううちに俺の尻も段々力が無くなってきて、全身の力が抜けた時にはもう後腔には3本の指が縦横無尽に暴れまわっていた。とろんとしてもう訳が分からなくなっている。気付いた時、俺は尻たぶから両手を離してシズちゃんの背中にすがり付くように手を回していた。
後腔内部にあるこりこりとしたしこりのような所をシズちゃんの指が揉み解すように押したり引っ掻いたりすると頭が真っ白になってシズちゃんの背中に爪を立ててしまう。みっともない声も出そうになるため、声を殺そうとシズちゃんの鎖骨に噛み付いた。
「……だめっ、だめぇ、そこ、いっちゃう、いっちゃうから……っ! でっ、でちゃうよぉ」
そこを押されると俺のチンコがびくびくして触ってもいないのにイッてしまいそうになる。シズちゃんのもまだ入れてないのに一人でイくのは嫌だ。俺は快感と興奮でひんひん泣きじゃくりながら腰を動かしてシズちゃんの指から逃げようとする。
「……ぁぁ……っ! らめ、ぇ、おれ、やだ、やらっ、おれしずちゃんとっ、しぅちゃんといくの……っ! は、はなし、れぇっあぁっ!」
そう叫んだ瞬間、後腔からシズちゃんの指がズルリと一気に抜けた。びくんっと身体が面白いように跳ねて、後腔に冷たい空気が入り込んでくる。
興奮ではぁはぁと息を乱しながらぼんやりと真っ赤になったシズちゃんの顔を見ていた。シズちゃんがちょっと身体を離して俺を見ている。
「い……いいのか……?」
シズちゃんの確認はきっと入れてもいいのかと言う事だろう。俺はこれから、本当にシズちゃんとえっちな事をするのだ。さよなら処女、恥ずかしくて怖いけど俺はこくりと頷いた。
身体に当たっているシズちゃんのチンコが更に大きくなる。……凄い。さすがにあのサイズのゴムが入らないだけあった。貫禄である。こんなに大きいの、入るだろうか。
「……いざや……いくぞ……っ」
「……ッズちゃ……っ」
初めてなのに生でだなんて。怖くてシズちゃんの首に手を回す。シズちゃんの大きな亀頭が、俺の閉まりきらなくなってひくつく後腔に押し当てられた。「……こ、こわいよぉ……」
シズちゃんに抱き締められ、逃げ場がなくなった。メリメリと灼熱の塊のような亀頭が俺の後腔にめり込んでくる。熱くて熱くて火傷しそうだ。見るのとは全然違う、大きさに息が詰まる。苦しくて苦しくて、熱くてとても痛い。
入れたいとは思っていたけれど、実際にやるのは本当に骨が折れる作業だった。
「だっ……! だめっ、だめだめだめっ…! むり、むりぃ……っ! あっ、入らないよぉっ…お尻裂けちゃうっ、壊れちゃうよぉシズちゃぁんっ……!」
「……おいっちょ、……いざや力抜けっ」
ひぃひぃと情けなく悲鳴をあげ、俺はばたばたと暴れる。亀頭がやっと半分収まった頃には、もう冷や汗がダラダラ流れていて、俺はシズちゃんの頭をぎゅうぎゅうと締め付けていた。
「あとちょっとだから、我慢しろ……っ入れるぞ……っ」
「やだぁっ……まって、まってぇっ、一回、一回抜いてっ……!」
「…っ!」
こっちは苦しくて息が出来ないと言うのにシズちゃんはお構い無くチンコをぐりぐりと捩じ込んでくる。
「も…もぉっ、むりぃ…………!! は、ぁあっ ぅ、〜〜っっ」
みちみちとシズちゃんのチンコが俺の後腔のキャパシティ以上を求めていた。でももう以上は無理だ。腹を圧迫する異物が大きくなって更に苦しさは増すが、今は心情的な意味でも抜いてほしいとは思わなかった。
しかし、同時に気が付かなかった感覚にも気が付く。シズちゃんのチンコが俺の後腔にぴちぴちに収まっている為、さっきの頭が真っ白になるしこりをシズちゃんのチンコのくびれの所が丁度良く刺激して締め付ける度に耳鳴りがキィンと鳴り響くような快感が走ったのだ。
「シ……ッ、シズちゃん、……ぁっ!?」
今まで本当に苦しいだけだったのに何故か急に興奮してそれだけで後腔をぎゅうぎゅうと締めてしまう。そうするとしこりが圧迫されておかしくなりそうな程気持ちがいい。俺はシズちゃんにしがみつきながらシズちゃんを呼んだ。
後腔を締めるとシズちゃんのチンコも反応してびくびく震えながら大きくなった。
「ふぁっ、シズちゃんの……びくびくゆってる……なんか変、変……っっ」
俺はそんな急激な変化に戸惑いながらひくひくと腰を浮かせた。
ムズムズして自分のタマがびくびく言っているのが分かる。身体が熱くて苦しかった後腔は食い千切らんばかりにシズちゃんのチンコを締め付けていた。
「…………だっ……くそっ、ちょ、いざやあんま締めんなっ……! おい」
「……むり……っ、むりだよぉ、」
これは俺もよく知っている射精の感覚だった。さっきまでは吐きそうなくらい苦しくて痛かったのに、今はその痛みすら心地良い刺激になっている。でもまだ決定打ではない。このままゆっくりしこりを刺激するように動いてくれたらもっといいと思うけれど……と思っていると、突然シズちゃんが爆ぜた。入る入らないと言う問題より先に俺の尻が裂ける。俺はあらん限りの力で涙の粒を振り撒きながらシズちゃんの下で暴れた。
そんな俺を宥めるようにシズちゃんの手が俺の背を優しく上下する。シズちゃんも苦しいのか手の動きが少しぎこちない。でもその手の温度にちょっとだけ安心して俺から一瞬だけふっと力が抜けた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!?!?!?」
その隙を突いてズルッとシズちゃんの亀頭が一気に俺の中に入ってくる。息が詰まって声も出なかった。何が起こったのか判らず、目を白黒させながら魚のようにぱくぱくと口を動かしていると間髪入れずに中の亀頭が身体の奥深くへと入ってくる。
それでも俺の括約筋は悪足掻きをするように締め付ける為、遂には掬い上げるようにして持ち上げられ、シズちゃんと向かい合うような体制でシズちゃんのチンコに串刺しにされた。
内臓を掻き分けるようにして入ってくるそれに腹を圧迫されてオエッとえづいてしまったが、シズちゃんの首にしがみついて耐える。俺はもう初めてすぎる感覚に冷や汗びっしょりで、顔面は涙と涎で信じられないくらいぐちゃぐちゃだった。だからシズちゃんに全部入ったと報告されても、それ所ではなかった。口が閉じられないから涎は垂れるし、考えられないくらい苦しくてヒッヒッと変な風に息を飲み込むしか出来ない。入れたばかりだと言うのにもう抜いてほしくてそるばかりが頭を過る。
「……ぅあ、ッ、やだやだやだぁっ……! ひっ! ふ、ふかいぃ……」
俺が逃げようとして浮かせようとする腰をシズちゃんが押さえつけ、結果的に最奥にシズちゃんの亀頭が当たる。それが苦しいものだから俺は泣き喚きながらシズちゃんの背中を必死にボコボコ殴った。かなり切羽詰まっていた為かなり力一杯殴っている筈だが、シズちゃんは俺の腰を抱き締めたまま動かない。
俺を抱き締めるシズちゃんの腕の力が苦しいくらい強くなって俺は目をギュッと瞑った。
「……ふっ、くっ……………!」
シズちゃんの苦しそうな声が耳元を擽って、ちょっと目を開けてみるとシズちゃんも俺と同じくらい汗びっしょりで辛そうだった。
その姿を見た瞬間に何故か優しい気持ちが込み上げてきて、堪らなくなった俺はシズちゃんのチンコをぎゅうっと締め付ける。シズちゃんのチンコがびくびく大きく波打って質量が増した。「…………くぁ!…っっ」
「んっんぁ…………っ!? ぁつ……っっ」
シズちゃんのチンコが俺の身体の中でぶるぶると震えたかと思うと、びくんびくんと大きく波打って俺の腹の中に熱いマグマみたいなシズちゃんの精液がぶちまけられる。
俺はその瞬間何が起こったのかよくわからなくて、尻の中を充満しているシズちゃんの熱い精液をワンテンポ遅れてやっと認識した。シズちゃんの小さくなったチンコがずるりと抜けて、どろっとしたシズちゃんの精液がトロトロと太ももを伝う。
「…………はぅ、ぅあ…………で、出ちゃったの………?」
シズちゃんにぐったりと凭れ掛かりながら呆然として呟いた。
「あ………す、すまん……」
落ち着きを取り戻したシズちゃんが申し訳無さげに言う。俺の尻の下のチンコのチンコは相変わらず大きかったが、さっきのフル勃起状態から考えるとなんとも物悲しい。
一度もイッていない俺の股間は依然熱いままだったが、シズちゃんのチンコは暫く使えなさそうだった。
そして、シズちゃんはやっぱり童貞だったんだなぁとぼんやり思う。俺も男相手は初めてだったけど、シズちゃんがイッたって事は、ちゃんと気持ち良かったって事なんだろうか。俺も最初は痛かったけど、イかなかった割に最後はちゃんと気持ち良かった。
「……悪ぃ……手前、まだイッて無ぇのに」
シズちゃんのしょんぼりとした顔に胸が痛む。男というのは案外デリケートな生き物なのだ。ふとした何気ない出来事で勃たなくなってしまうのだ。シズちゃんが不能になったら困る。
俺はどうにかしてシズちゃんを元気付けようと膝立ちでシズちゃんの首に抱きついた。
そしてシズちゃんの顔に唇を寄せて、はむはむとシズちゃんの唇を甘噛みする。更に熱くなってきた俺のチンコからはとろとろの先走りが伝っている。
「シズちゃん、すき」
興奮してるの。もっとしたいの。ねぇ見て。それを伝えんと何度も唇を落とす。
ちゅうちゅうとシズちゃんの頬っぺたやら鼻やら額やらを吸っていると、シズちゃんの手が俺のチンコに延びてきた。
「ひゃっ」
くちゅくちゅと音をたてながらシズちゃんの手の中で捏ねくり回されるチンコからの刺激で、びくびくと腰が震える。
そのまま濡れた手でタマまで揉みしだかれ、俺は絶頂への階段を駆け足で登っていった。しかしそれでは意味がない。
「だめぇ……っ、シズちゃんの、シズちゃんのちんこでイきたいの……っ」