しねしねしねしねしねしねしねヒューイしね。
「不死者なので死ねません」
不死者。他の不死者がいれば食べてくれるのに。探してきていいかな。
「いいですけど、一筋縄じゃあ見つからないでしょう」
うーん、やっぱやめた。今度にしよう。 何でって? そりゃあ決まってる、シャーネに嫌われるからさ。 ああ、あとクリスも怒るかも、怒ってわたしの事を殺しにくるよきっと。
「そうかもしれませんね」
ああ、そんなことよりヒューイ、わたし、大嫌いな君にお願いがあるんだけど聞いてくれるかな。 聞いてくれるよね、君は殺したくなるくらい優しいから。
「ええ、構いませんよ。私の実験に三年間も付き合ってくれたお礼ということで」
何を白々しい、わたしを作ったのはもう二十年は前だって自分で言ってたくせに。 まあいいか、取りあえずね、お願いってのはヒューイ、死んでほしいっていうのも捨てがたいんだけど。 キミにとってみたら凄く簡単なことだと思うよ、だってどっかの爺から盗んだ技術で生命体を造っちゃうわけだし。
「ありがとうございます」
褒めてないよ、これっぽっちも。むしろ嫌味。 知ってるって……ああ、そう。 今回はわたしが頼む側だから今すぐ刺し殺したいのを我慢するとして、ね。 頼みごとは一つだけ。
「どうぞ、言ってください」
赤目同盟
わたしの目を、赤い色にしてよ。
そう言ったらヒューイは、口元だけで笑みを作って言う。 あなたはクリストファーが大好きなんですね、と。 そして次に目が覚めた時、この眼は紅玉のようになっていて。
驚いた顔をしてみせたクリストファーの眼は、もっと赤かったけどね。
fin. 09.1009.
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