黒猫戯曲 | ナノ


1705











Q「リオン・フォーネロをどう思う?」


「リオンは私の自慢の子よ。可愛いし、頭もいい。ふふ、ちょっと親馬鹿すぎかしらね」
  ―― 1698年、彼の母親

「いっつもモニカにちょっかい出してるよな、いい加減諦めればいいのに」
  ―― 1704年、私塾の生徒

「リオンくんは…しつこい人だと思うよ」
  ―― 1705年、モニカ

「エルマーとはまた違った意味で、お節介なお人好しだ。まぁ一番長生きしそうなタイプだな」
  ―― 1705年、ヒューイ

「うーん、ヒューイよりも上手く作り笑いをする奴だね。でもモニカと話してる時は本当の笑顔なんだ、是非俺も笑わせたいねえ」
  ―― 1705年、エルマー

「リオン……、殺し屋の方じゃなくて? …、話は聞いたことあるけど、僕はよく知らないや」
  ―― 1934年、チェス

「とても…真っ直ぐな少年でしたよ。いかにもヒューイとエルマーの友人、という感じでした」
  ―― 2001年、マイザー

「えっとぉ、多分ヒューイくんの次に頭がいいんじゃないでしょうか。普段は全然そんな風には見えませんけど!」
  ―― 1705年、ルネ

「最初は女かと思ったが、所詮は男だ。私の興味の範疇外の存在であることに変わりはない」
  ―― 1703年、ボロニアル伯爵

「奴の話はしないでくれ」
  ―― 1711年、ヒューイ

「へぇ、僕の知ってるリオンとは別人なんだ? じゃあ僕にはわからないなぁ」
  ―― 1933年、クリストファー

「無邪気を装いながらも純粋さを持っている、良くも悪くも危うい奴だ。どのような行動を取るか、予想もつかない」
  ―― 1704年、ダルトン先生

「ちょっと変わってる…けど、悪い人じゃないよ、私の友達だもの」
  ―― 1708年、モニカ

「友達だよ。ずっといつまでも、友達。少なくとも俺はそう思ってる」
  ―― 2002年、エルマー

「彼は今思えば、私やエルマーよりも狂っていたのかもしれない。だけど私にとっては……親友でした」
  ―― 2002年、ヒューイ










つまり、彼、リオン・フォーネロとは、そういう人物なのだ





1705年 イタリア半島
スペイン領 ナポリ総督管轄区 ロットヴァレンティーノ市

今日もその私塾で見慣れた光景が繰り広げられる


「モニカ、僕は君が大好きだ!」

「えっと…ごめんなさいリオンくん!」



 少年は玉砕の数を数える事を止めていた。
 なので回数を知る者は、蔵書庫の中に一人しかいなかった。
 尤もその一人は我関せずとでも言うかのように、黙々と読書に耽っていたのだけど。




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