「覗きよ!ヤバス!」

「ヤバ沢さん、可哀想になぁ」

『これはスケット団の出番だな』

「よぉーし、着替えを覗いた覗き魔をとっ捕まえるぞ!」

「おー!」


私はミーシャ。スケット団のメンバーです。
今日の依頼は部活動の為に着替えをしていたヤバ沢さんを覗いた人を捕まえる事。
そしてヒメちゃんにタコ殴りにされるんだろうと思う。
早速部室を出ていこうとした矢先。スイッチが言った。


『待て。みんな行ったら部室に誰もいない事になる』

「…ああ!今日生徒会が見回りにくるんだっけか?忘れてた」

「ほんならアタシ、ミーシャ、スイッチで行くからボッスン残っといてや」

「何で俺!?リーダーだよ!?」

「アタシとミーシャは戦闘要員、スイッチは情報収集に必要やろ?アンタしか残れへんやんか」

「…ぐす」

「泣かないでよボッスン…いいよ、私が残るよ」


多分このまま行けば面倒臭いボッスンになると思ったので、私が残る事にした。
私がいなくてもヒメちゃんだけで大丈夫だろうし。
お茶でも淹れて、本でも読んで生徒会の人を待っていよう。
…生徒会って誰が来るのかな?椿くんかな。ボッスンのこと敵視してるし。
そんなことを考えてると、ドアがノックされた。


「はい、どうぞー」

「かっかっか!やってるかスケットだ……あれ?」

「…!?」


か、か、か…会長!!?
何で会長が…まさか今日見回りに来る生徒会って会長のこと!?
ちょっと待ってよ、会長が来るって分かってたらもっとちゃんとしてたのに!
部室もちょっと汚いし、いいお茶っ葉とか買ってきたのに…!


「えーっと……ふ、藤崎は?」

「ぼ、ボッスンならついさっき依頼で外に…」

「…鬼塚と笛吹もか?」

「はっ、はい!」


うわ、うわわわわ……
すっっごい緊張してる……!
今変な顔してないかな。大丈夫かな。
どうすべき?お茶でも勧めるべき?でも私緊張してお茶どころじゃないよ。


「…あー……ま、真面目に部活動してんだよな?」

「勿論ですっ」

「…かっかっか!よし、オッケー!じゃ!」

「え?…え?」


会長は嵐のように去っていった…
引きとめる間もなかった…あっても引きとめられなかっただろうけど…。
…やっぱり、会長はカッコいいなあ…
緊張しすぎて何か疲れたかも…。あ、お茶淹れよう。あとクッキーも食べよう。手、洗わなくちゃ。

水道の前にある鏡に映る私が、真っ赤だったのは会長が出ていってからなのかな?







 
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -