「その服変です。それで外出たら警察に捕まります特に真田さん」
「某でござるかァ!?」
「その服破廉恥ですよ破廉恥」
「な…っ!!」
真田さんが赤くなって固まっちゃった。
何コレ面白い。
「風魔さんも、その兜はずしてくださいね」
「…!」
ブンブンと首飛んで行くんじゃないかってくらいに首振られた。
どんだけ嫌なんだ。そんなに愛着あるのかそれ。
…代わりにと黒のキャスケット渡したら一瞬でチェンジしてた。凄い。
「服は…お父さんの部屋か…」
二階なんだよな…
ちなみにだがわたしの部屋は一階です。
足のことを考えてお父さんが一階にしてくれました。えへ。
「美柑殿?どうなされたのでござるか?」
「あっ復活したんですね」
真田さんが心配そうにわたしを見てきた。
いや別に二階に行けるんだけどもね。面倒臭いんだよ。
松葉杖だと時間かかるからいっつも這って行ってるんだけど。
流石に人前で貞子みたいなそんなことはできないよ。
「二階に行かなきゃ服ないんですけど…行くの面倒臭いんですよ」
「何故でござるかァァ!!」
「うるさいです。松葉杖ついて階段上がるのしんどいんですよ」
何故か風魔さんに「何だそんなことか」的な視線を送られた。
チクショウ足が不自由じゃないからそんな感じなんだ。
一回骨折れろ。そしてこの面倒臭さを味わえ。
「…」(ひょいっ)
「うっひょおおおええあ」
「なっ、ははは破廉恥でござるぞ風魔殿おおお!!」
風魔さんにひょいってされた。ひょいって。
え何コレ?何コレ?
俺力持ちなんだぜっていうアピール?
「……」(スタスタ)
「え何この人すごい」
わたし抱えたまま普通に階段登り出したよ風魔さん。