「……」
「朝でござるぞ!起きられよォォオオ!!!」
「…あい……」
……ん?
おかしいな、おかしいぞ。
昨日鍵閉めたよね。
っていうか三日くらい鍵開けてないよ。
…不法侵入?不法侵入だよねこれ。
でも不法侵入者が挨拶するっておかしくない?
「どちらさま……?」
「某は真田源二郎幸村でござる!こちらは風魔小太郎殿」
「そうですか(名前長いな真田さん)」
「して、ここはどこでござろうか?」
「わたしん家です」
わたしがそう言うと、真田さんと風魔さんは不思議そうな顔をした。
えっここってわたしの家ですよね?
まさか他人様の家じゃないですよね?
……この散らかり方はわたしの家だ。間違いない。
「甲斐ではないでござるか?」
「かい?何ですかそれ」
「……」
ちょいちょいと風魔さんに服を引っ張られる。
何ですかと言ったら手を握られた。何なんだ。
すいすい〜っと掌に文字を書かれた。
「お、ま、え、は、だ、れ…?」
「(コクリ)」
「…わたしの名前ですか?」
「某も知りとうござる!」
わたしの名前知ってどうするんだろう。
まあいいや。もう何かどうでもよくなってきた。
「織田美柑です」
「…!?」
「織田!?」
…名乗ったら一瞬にして臨戦態勢に入られた…。