……え。
「夢…今何て……」
「だから……わたしと結婚してください!」
「結婚……」
結婚。結婚…結婚?
あれ結婚て何だっけ?
ケツコン…ケツコソ…ケツコソ?
「ケツコソォォオ!!!!」
「恭弥さん!?」
あっやべ間違えた。
ケツコソじゃなくてケツコンだ。
まったくもう僕ってお馬鹿さん!
「……あれ、ケツコン?結婚?」
「(ケツコン?)」
「け…結婚!?」
「今!?驚くまでの時間差!!!」
だってけけけ結婚て!!
僕はただ何で最近僕を避けるのか聞いただけだよ!マジで!!!
それが何で結婚!?しかも逆プロポーズかよッ!!!!
どうせなら僕から……
「アアア今それどうでもいい!!何で結婚!?どうした!?」
「恭弥さんがどうしたんですか」
夢に冷静に返されちゃったよ。
「だって今そんなタイミングじゃなかったよ」
「タイミングがなんぼのもんじゃい!!!女は度胸じゃー!!!」
「…女は愛嬌だけどね」
そりゃあ、プロポーズが死ぬほど嫌ってわけじゃないよ。
一応十年間付き合ってる…あれ何で結婚してなかったの僕たち。
十年って大分長いぞ。
「それ、僕を避ける理由と関係ある?」
「……若干?」
「いや、聞かれても……」
自分のことだろうが。
「…わたし恭弥さん大好きです」
「……どうも」
「そこはいつもみたいに「僕もだよマイハニー(キラン)」って言ってくれないんですね」
「言ったことねぇよ」
僕が「キラン」とか。
「キラン」とかお前。
「好きすぎてもう殺しちゃおうかと思ったこともあります」
「怖っ!!!!」
ヤンデレ!?
急にヤンデレ!?
「でも恭弥さんに会えなくなるのはツラいので恭弥さん藁人形で我慢しました」
「(いつの間にか藁人形作られてる…!!つか何で藁人形?)」
「それくらい恭弥さん大好きなんです」
それくらいが殺意にしか思えない…!
…そういえば最近ちょっと体が痛いのは夢のせいか!!!
「で、色々考えた結果結婚しかないという答えにたどり着きました」
「マジでか。…一旦プロポーズのことは置いといて、さ。夢、何で僕から逃げたの?」
「だって……」
夢がむすーっとした顔で僕を睨んだ。
可愛いかもしれない。
「だって、恭弥さんのこと…好きになりすぎて殺しちゃいそうだったんですもん!プンプン!」
「何だろう。最後の一言で殺意が沸いた」
殺しちゃいそう発言も怖いけどね!
「……いいよ」
「殺しても?」
「そっちじゃねーよ!!結婚のことに決まってるでしょ!?」
どんだけ僕のこと殺したいのこの子!!!
「…えいいんですかマジすか」
「マジだよ」
2秒後、喜びのあまり飛び跳ねた夢の頭が僕の顎を直撃したのは秘密だ。
07
しかし雲雀の部屋には監視カメラがついているpart2!