:)夢side


「さよなら、」


ごめんね。
ごめんね雲雀さん。


「さよ、なら」


ホントはね、
ホントはわたしも。


「…さ、よなら……ッ」


さよならなんて、したくないよ。
ずっとこのまま、なんて、出来ないよ。
わかってる。わかってるの。

でもね、もう少しだけ。
あと、少しだけ。
一緒にいれたらよかったのに、って思うよ。


「(みんな、ごめんね。さようなら)」


獄寺くん
沢田くん
山本くん
京子ちゃん
花ちゃん
草壁さん

雲雀さん。

さようなら、また、逢えたらいいね。


「(復讐者…お兄ちゃん、待っててね。絶対助けてあげるから)」


カツ、カツ、カツン
足音が響く。

さぁ、雲雀さんに背を向けて。
今から“復讐者”に突入だ。


バンッ!


夢!!!

「ッ獄寺くん!!?」

「…遅いよ、獄寺隼人」

「うるせー!!夢!帰るぞ!」

「わたしの、帰る場所なんて」

「あんだろーが」

「ッ!!?」

「お前の帰る場所は、いっぱいあんだろーが。骸の所しかない?んなわけねぇよ」

「わたしの、帰る、場所…」

「俺に、十代目、山本、笹川、黒川、それに…ヒバリ」

「帰る場所なら、いくらでもあるよ」

「わたしは、わたしの、わたしが、帰る場所はッ…」


お兄ちゃんの、  ・・
お兄ちゃんがいる、ソコだけ、なんだよ…

それでもあなたは、
“帰る場所”だと言ってくれますか?


「夢の帰る場所なんて」
「俺達以外にいらねーだろ」

「―――ッ」


お兄ちゃん、ごめんね。
わたし、助けに行けないや。
わたしの“帰る場所”だと言ってくれた、この人達と。
ずっと一緒に、いたいから。
でも、永遠は無理だから。
せめて、今だけ。
今だけでも、幸せを。



どうせ、別れはくるのだから。



「「帰るよ(ぞ)、夢」」

「、うん!」


ねえ神様。
わたしを雲雀さん達と会わせてくれて、ありがとう。
でも、なんで。
なんでわたしは、




――永遠の幸せを手に入れる事ができないのですか?


「ビバリーヒルズさん、ごっくん」

「雲雀だから」

「ごっくん!?あ、でもいいかも…」

「黙れば獄寺隼人」

「なにををを!!!」


「――ありがと、ね」


ふわりと、笑った。



君には顔がよく似合う
泣き顔なんか、似合わないよ





――――\ あとがき /――――
シリアス編終わったい!ヒャッホウ!
長かった…(実際そんなに書いてない)
山本は名前のみ出演。
次回からギャグに戻る、はず!


090818 夜鶴
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