09:15 金吾「烏城へようこそ!今日は年に一度の食祭だよ!今年は“南瓜”っていう南蛮野菜が沢山手に入ったから、これでいろんな料理を作ってみんなでまぐまぐしようね!」 天海「……南瓜……南蛮野菜……表面に髭の生えた顔が浮かび上がっていますが……本当に食べるのですか?」 10:15 天海「ところで金吾さん、豊臣軍ご一行をお誘いしておきましたのでそろそろいらっしゃる筈ですよ」 金吾「そうなんだー、三成くんと大谷さんは呼んでないよね?」 天海「おや、これは失礼。ついうっかり丁重にご招待してしまいました」 金吾「天海さまあああ!!」 11:15 金吾「まぐまぐ……南瓜おいしいなあ」 天海「ところで金吾さん、何故大きな南瓜を頭に被っているのですか?」 金吾「え?え?あれ……なんで?いつの間に?……と、取れない!?って、天海さまもなんか変だよ!?」 天海「おや、そうですか?(ふっさふっさ)」 金吾「獣っぽい耳と、しっぽ??」 12:15 天海「どうやら私たちは南瓜を食べて妖に変身してしまったようですね」 金吾「えー!?」 ??「南瓜頭と人狼とは異な組み合わせだが……あれも私とは異なり、出会えた者たちなのだろうか」 金吾「あ!妖怪に詳しそうな人がいるよ、天海さま」 天海「おやおや……ご招待の甲斐があったようで。ククク」 13:15 ??「あれは木乃伊男……」 金吾「え?まさか大谷さ……じゃない!」 官兵衛「畜生、なんじゃこりゃ!いつの間にか体中に包帯が巻きついて解けん!刑部とお揃いなんざ冗談じゃないんだよ!」 金吾「……見つかったらぼくが怒られそうだから見なかったことにしよっと」 天海「金吾さんは賢いですね」 14:15 三成「……わ、私はあの天日を憎む……(ぐったり)」 大谷「み、三成よ……ぬしはなにゆえかように衰弱を……」 ??「その方は吸血鬼ではないだろうか……暗がりに連れてやるといい……」 天海「おや、お気の毒に。私がお連れしましょう。ところで刑部さん、その仮面は賢人りすぺくとですか」 大谷「?」 15:15 金吾「よかったあ、天海さまがふたりをあっちの分かれ道のほうに連れてってくれたみたい」 ??「吸血鬼と能楽堂の怪人、懇意であったのだな……だが私は、独りだ……」 家康「そんなことはない、きっとお前にも絆がある筈だ!」 金吾「うわっ、びっくりした……家康さん!?なんか顔色悪いけど平気?」 16:15 家康「体調は悪くないぞ。むしろ力が漲っている気さえするが」 ??「悪魔の力か……貴方はいずれ裏切り者の名を受けてすべてを捨てたたかう男……」家康「……え?」 忠勝「……!!」 金吾「あれ、忠勝さんが白い。染衣装なの?」 ??「連邦の白い悪魔か……」 金吾「ねえどんどん妖怪から離れてない?」 17:15 天海「おや?あれは元祖能楽堂の怪人……ではなくて竹中さんでは。長い耳に赤い目……兎……?」 半兵衛「やあ片倉君、ここで会えるとは奇遇だね。僕と契約して豊臣の軍師になってよ」 片倉「こ……こっちに来るんじゃねえ……」 天海「……いえ、あれはもう少し物騒な何かですね。ククク」 18:15 天海「おや、貴方はあれと契約したのですね」 孫市「確かに鐘は鳴らしたが……それとこの青と白の衣に何か関係があるのか?」 天海「知らないほうがよいこともありますよ、ククク」 元親「お、サヤカじゃねえか!」 孫市「その名で呼ぶなからすめ!」 天海「ククク……奇跡も魔法もあるようで何よりです」 19:15 金吾「あっちには帳面を持ったやばそうな死神がいたし、そっちでは使い魔の蝙蝠が吸血鬼を探してたし……烏城が妖怪だらけになっちゃったよう」 天海「困りましたね、妖怪では私の飢えが満たせないのですが(ふっさふっさ)」 金吾「て、天海さま?」 天海「御仏に仕える身でも人狼の性には……ククク」 20:15 金吾「そういえば秀吉さまの姿を見ていないような気がするけど……」 天海「そうですね……気配は何とはなしに」 秀吉「――我は先刻よりここにいるが」 金吾「ひ、秀吉さまの声……?」 ??「……声はすれど姿は見えず……透明人間か」 天海「貴方もまだここにいたのですね」 ??「……捨て置けばいい」 21:15 秀吉「秀秋よ、此度の騒動は振る舞われた南瓜料理が原因か」 金吾「うわあああん、ご、ごべんなざい!!」 秀吉「……我がいるのは其方では無いが、まあよい。直ちに元に戻す手立てを探すのだ」 天海「……透明人間、は人間……ですよねえ(ふっさふっさ)」 金吾「天海さまこわいこと考えないでね!?」 22:15 慶次「この料理に使ってる南蛮野菜って九州のかい?」 金吾「きみ南瓜知ってるの?」 慶次「確か妖怪ごっこができるやつだろ?甘い菓子を食べると元に戻るんだよな」 金吾「それほんと!?やったー、これでみんなを元に戻せるよ!」 天海「案外早い解決でしたねえ……」 金吾「なんで少し残念そうなの!?」 23:15 慶次「そっか。困ってたなら俺の話が役に立ってよかったよ」 金吾「うん、ありがとうっ!」 秀吉「……我からも礼を言う」 慶次「え? 今誰か……??」 秀吉「……」 慶次「……気のせいか」 ??「祭もそろそろ終わるのか……ならば私ももう帰ってよいだろうか」 天海「おや、まだいらっしゃったのですか」 →BACK |