信じられない程多量の蜜で濡れた美凰の秘処は雲雀を食いちぎらんばかりに咥え込み、情熱の収縮を繰り返して、男に例えようもない快楽を与え、自らも快感に酔い痴れている。
奥まで到達させると、雲雀は動きを止めて美凰に覆い被さった。
両手で乳房を掴み、固く蕾んだ乳首を捏ね回し、既に征服の証がくまなく散っている背中に、なおも紅色の刻印を増殖させてゆく。
「もう何度イってるか解らないのに…、まだ僕をこんなに締めつける余裕があるんだね? 本当に淫乱な女だよ…。ねぇ…、ディーノには…、どれだけ挿れられたの?」
自意識の無い美凰は、ただ頭を振り腰を揺らすだけである。
「三日に一度はここに来てたって聞くよ? 一度に最低三回はしてたよね? あの人、半分は伊太利亜人だからさ…、性欲も…、相当なものだったんじゃないの?」
乱れ散る艶やかな黒髪を鷲掴んで無理に後ろを向かせ、雲雀は美凰の唇を貪るように吸った。
〔二度と…、あいつのことなど思い出させはしない…〕
乱暴に髪を放した雲雀は美凰の腰をぐっと掴み、激しく欲望を打ちつけ始めた。
美凰の口から言葉にならない嬌声が上がる。
自分を掻き乱すものの動きが緩慢になると、自ら腰を背後に突き出してより深い悦びを味わおうとまでした。
「僕が欲しいって言わなきゃあげない。欲しいって…、気持ちいいって叫ぶんだ!」
動きを止めた雲雀は、そう美凰の耳元で囁く。
「あ…、ああ、ほしいっ…、きょうやさま…、もっと…、もっとぉぉぉっ!」
再び起きる律動に、美凰は悲鳴を上げる。
「気持ちいい? どうなの?」
「いい…、い、い、の…、おねが…、やめ…、ないでぇぇぇっ…」
美凰の締めつけが一層強くなり、雲雀の口から小さな呻き声あがった。
その快楽に逆らうかの様に、雲雀は勢いよく欲情を美凰にぶつける。
肌が打ち合う音が次第に大きく響き渡り、美凰の声は歔欷きを伴った。
「ディーノより…、奴なんか…、比べ物にならないくらい…、ずっとずっといいって言いなよ!」
「い、いい…、きょ、や、さ…、いいっ…、ひっ! あっ! やっ、やあぁぁぁん!」
やがて頂点に達した美凰の身体が大きく仰け反り、快楽に全身が戦慄する。
一方、雲雀も絶頂を極め、これ以上ない程の深奥を求めて一気に美凰の花蕊を突きあげた。
「うっ! ふっ、くっ…」
―――どくんっ! びくびくっ…、 びゅくんっ!
雲雀の熱情が花園の中で陵辱の限りを尽くし、最後に凄まじくはじけて白濁の飛沫を爆発させる。
激しく腰を痙攣させた雲雀は、美凰の中にありったけの欲望を解き放っていた…。
射精を終えた雲雀は、未だ自分を咥えて放さない美凰の中で再び己が高まっていくのを覚えていた。
「凄いね…。これじゃあ、叔父が手放したがらなかったわけだ?」
「……」
力無くうつ伏せる美凰の背は、呼吸に合わせてなだらかに上下している。
雲雀は痙攣を繰り返している美凰の腰を抱えると、自身を挿入したまま彼女の身体を反転させた。
「はぅっ! ううっ…」
その刺激で、美凰は眉を顰めて甘い声を漏らす。
「ちゃんと意識があるの? それにしても君の中…、まるで別な生き物が棲むみたいだね?」
感心した様に言った雲雀は、双手で乳房を鷲掴みに揉みしだき、身を屈めて美凰の花顔に舌を這わせる。
「まだ、満足していないの? 本当に…、どこまで貪欲なんだか…」
舌は頤の辺りをくすぐり、それから頸筋、鎖骨へとさがって、やがて指腹でくりくりと転がしていた乳首をぺろぺろと舐め回す。
「ひっ…、ひゃあっ…、やぁぁっ…、あぁぁあっ!」
「くっ! 乳首を舐めただけでそんなに締めつけないでよ、美凰…。またイっちゃいそうだ」
そう言いながら淫らに微笑んだ雲雀は美凰の片脚を持ち上げ、その膝を折り曲げて抱えながら、再びゆっくりと腰を動かし始める。
巧みな舌遣いで片方の乳首をくるりと包み込み、口腔に含んでちゅっちゅっと吸いたて、もう片方は乳房をやわやわと揉みあげながら食指と高指に挟み込む様にして捏ね摘む。
そうしながら美凰の内部の最も快感を示す箇処を探り当て、そこを擦る様に抽送した。
「あっ、はぅっ! うぅぅん、ひ、ひゃぁああ!」
「ここが気持ちいいんだね? 凄いよ…、どんどん溢れ出てくる…」
「あっ、あぁぁーん! あ、あぁぁ、はあぁぁぁっ…」
美凰の頤が上がり、背が大きく反り返る。
徐々に動きを早めてゆく雲雀の器を、達した美凰の器が激しく絞りあげる。
「うっ! い、いいよ…。もう…、もう我慢…、できないっ…、くぅっ!」
そうして、交わるたびに前よりも長く執拗に美凰を嬲り弄ぶ雲雀は、もう何度目になるか解らない程に掻き回し続けた美凰の中に呻き声をあげながら熱い白濁の欲望を放った…。
倦むことなく互いを貪りあい、疲れ果ててひとときの休息をとり、再び交わり合う…。
媚薬の効能が費えるまで、雲雀と美凰は愛欲の刻を彷徨い続けた。
やがて閨を共にしていた真昼から夜、そして日が明けて朝陽が昇る頃になって漸く正気に戻った美凰は、眠りに臥している雲雀の眼を盗んで這う様に湯殿へ赴き、冷たい水を浴びて身を清めていた所、無断で彼の傍を離れた彼女に激怒した様子の雲雀に狂った様に詰られた。
平手で何度か頬を打たれてぐったりとなった美凰はそのまま抱き上げられ、彼女が普段起居している部屋へ連れてゆかれると、再び身体を開く事を要求された。
美凰が赦しを乞うて拒絶すると、再び殴られ、頸を絞められた。
喉を締めつけられ、意識が遠のきかけた美凰の身体は瞬く間に雲雀に蹂躙されていった…。
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