まさかあのライトがこんなにも取り乱すなんて、あの女は一体何者なんでしょうか




一人の女に依存するなんて、ましてや人間

僕たちにとってはただの餌なのに

そんな餌に執着する、なんて




しかもまだライトは血を


吸血をしていない







珍しくて珍しくておかしい








でも僕、これっぽっちもあの女のよさがわからない






そしてあの女はアヤトが好きなんだ















「ああもう、あんな女のどこがいいんでしょうか、ライトは 」
「おや〜?カナトくんったらさきちゃんに興味持っちゃったの〜?ダメだよ〜あの子は僕のだ、か、ら。んふっ」
「いりませんよあんな女。僕はアヤトがいればいいんです」
「やれやれ、全く理解ができないや」





こっちの台詞ですよ、そんなの
アヤトのよさがわかる人間なんてもう必要ない



「さっさとライトのものにしてよ、あの女 」
「それがなかなか上手くいかないんだよね」
「へぇ……珍しいこともあるんですね 」










「んふっあの子のよさがわかるのは僕だけでいいの」

そう言い残して颯爽と教室に入り、あの女の元へ歩むライト







「僕には理解できない」



















みんなでお弁当を食べ終わった後、カナトくんとあの変態が席を外した

別に全く興味ないけど。むしろアヤトくんいるし邪魔者の変態もいないし万々歳



ただ一人、まだ邪魔者いるけど






「なに見てんだよゴミ」
「ゴッ……ゴミ!?」




わたしは先輩である
少なくとも逆巻スバルよりは素晴らしい先輩である。一学年も上だしとにかく先輩である。




なのにゴミ扱い……!!


アヤトくんは眠い、だなんて言いながら机に突っ伏して寝ちゃうし



ひどく、退屈





大好きな大好きなアヤトくんが目の前にいるのに退屈だなんて



わたしはなんて失礼な女なんだ!!










悶々、と一人で自分の人生について真面目に考えてたところ




「ビッチちゃ〜ん」



目の前に、変態がいた





「おおおうおうおう!びびびびっくりした……なんなんですかいきなり! 」
「さきちゃんのとんがった口を見てたらムラムラしちゃって来ちゃった」




語尾にハートでもつきそうな声でツラツラと言葉を述べるこの男





「あれ〜?アヤト君寝てるの?食べてすぐ寝ると豚に……いや、牛?牛になるんだよ〜?」




考えが古いわ逆巻ライト










一気に騒がしくなるこの空間









あれ、退屈はどこにいった?























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