半袖のセーラー服に手を伸ばす
日舞なんてやるんじゃなかった汗が溜まるしなんてったって脚が吊る

「お嬢様7時からはお茶のお稽古
8時30分からはバレエのレッスンがあります」

秘書の顔も知らない男が今後の日程を段々と並べていく
セーラー服の赤のリボンを結び終えたところで
白のリムジンがお出迎えなんていつものこと

「わかったから
早く出して」

運転手にきつく言い放ち外の光景をただ眺める
高校生になったらしたいと思ったことは無かった
ただ友達っていう存在だけが邪魔になったのは確かで
私のママは世間一般でいうキャバ嬢でパパは株価の貿易会社の社長
どうしたものかこんなふたりが出会ったのかさっぱりなのは私だけなのか
こんなふたりが唯一煩いのは友達のこと
それが嫌でなるべくふたりに遭わないないように稽古やレッスンを
重ね重ねしている出来るもの全てを詰め込んで
誰とも顔を遭わせたくない友達なんていらないし
はっきりいって関係が付くものは何もいらない
家族だって心配しているのは親という責任からだけなんだから
久しぶりに考え込んだからか頭が痛くなってきた
「寝てるから」
と運転手に注意しておいて私は眠りについた
後に此処とは全く別の世界に私の身体が動かされるとは知らずに




セーラー服が軋んだ気がした














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