Clap

拍手ありがとうございます。何かあったらどうぞ、拍手を下さったお礼としてCPで花言葉SSを書きました。今のところ一個しかありませんがふやしていこうと思います。



※死ネタです


なんで?ああ、なんでだろう。なぜ彼女はこんなにも冷たく冷えきっているのか。彼女の表情はどこか笑っており、口角が上がっている。


「どうして‥‥‥さっきまで笑ってたじゃんか。なんか言ってよ。一言でもいいから」


彼女のお腹からは赤い液が流れ、アスファルトに零れている。黒いアスファルトは赤い液と混ざり合い、黒々となっていた。横たわる彼女は、それでも何も反応しない。俺は最善を駆使して、体から流れる赤い液血を止めようとしているが止まる気配がない。


「マナ、声聞かせてよ。マナの声聞きたい。マナ!死ぬなよ!!俺、俺、嫌だ」

「‥‥‥ケイ‥‥‥ちゃん‥‥ウチ‥‥‥」

「マナ!マナ、生きてるのか?マナ、さっき救急車を呼んだから」

マナは瞼を開き、俺を呼びかけていた。その姿は苦しそうで俺も見るのも辛かった。それでもマナは、俺を見ながら笑っていた。

「‥‥ケイちゃん‥‥‥ウチ‥‥‥多分‥‥ヴッ」

「マナもう喋るな!静かにいろ!品せない!絶対死なせない!声聞けただけで嬉しいから」


マナは微笑みながら、俺の頬を冷たい手で触った。その手は小さいが今は大きく感じた。その時マナは瞳から雨粒の様に涙を流していた。


「ね‥‥‥ケイ‥‥ちゃん‥‥ウチ‥‥‥好き‥‥‥だからね‥‥‥最‥‥後‥‥キス‥‥し‥‥て」

「だから喋るな!それに最後にさせない!だから、だから泣くなよ!」


ただ願いたい。俺が犠牲になってマナが生きるならマナを生かせたい。マナは誰よりも明るくて優しい女の子だって知ってる。それに俺もマナも好き。最愛の人がこんな形で朽ち果てる姿は見たくない。他の友人達、そして俺も見たくない。

「マナだから死ぬなよ!俺はマナと他にもやりたい事あるから」

「‥‥‥ケイ‥‥ちゃん‥‥‥矛盾‥‥してる‥‥‥喋るな‥‥‥とか‥‥‥そー言って‥‥‥‥でもウチ‥‥‥もう‥‥‥‥」

「マナ!マナ、やめろよ‥‥やめろよ!」

「‥‥‥‥敬亮君‥‥‥好き‥‥‥。だから‥‥ね‥‥‥キス‥‥‥‥‥」

俺はマナの唇に軽く口づけをした。その時は甘くそしてしょっぱい味がした。そして鉄の味。唇を話すとマナは微笑みながら、頬に当てていた手を離していた。
手は先ほどよりも冷たくなっていた。


「‥‥‥マナ‥‥‥マナ!!!!」

「‥‥‥‥‥ありがとう」

マナは小さく呟き、何も言わなかった。
すぐその後、救急車は来たがマナは助からなかった。マナは自分が死なせたとひたすら責めていた。でも、マナの死亡した理由は交通事故。信号無視をした車。
加害者は捕まったが、顔も見たくなかった。

マナの遺体が置いてある部屋に入ってみたら、先ほどよりも綺麗にマナが横たわっていた。まるで寝てる様にしか見えない。俺はマナの顔を触り、そして手を握った。


「さっきよりも綺麗だな。俺、マナになんかしてあげたかな?マナには色々感謝しなきゃって思ってたのにな‥‥‥マナ。マナ!!!」

悔しくて悔しくてたまらない。未だに実感がない。マナが亡くなった事に。俺は冷えきった手を強く握っていた。そして、俺はマナの横に鮮やかな紫色の花を置いた。花の名はハコヤナギ。
ただ、これを空の上から見ているマナに分かって欲しい。

花の意味を‥‥‥


END


******************

マナ→間部菜弥
ケイ→嶋根敬亮

敬亮×菜弥です。
とりあえず事故で亡くなったって設定です。あまり死ネタはないのでちょっと書いてみました。診断メーカーネタです。
花はハコヤナギ。花言葉は私は悲観にくれています。

敬亮は菜弥が亡くなった事で悲観になっているって事です。ただ亡くなった菜弥に分かって欲しい的な。














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