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- ナノ -

 観覧車を降りた僕たちはみんなを探そうと歩いた、先ほどまでの気まずい空気などどこかへ行ったかのようでいつもの僕たちに戻っていた
 みんなの姿が見えないので周りにいた人に聞けばまたもや頬を赤らめて教えてくれる、あれ、僕今隣に彼女がいるんだけどな
 どうやらみんなはお好み焼き屋さんの方へ行ったらしい、その情報を信じて僕たちは歩いた

 お好み焼き屋さんに着けばみんなすでに集まっていて、もうアジトを見つけたのかなって考えていたらどうやら違うらしい
 なんでも一之瀬くんが女の子に一目惚れされて強引に引き止められているらしい
 その問題の人物である褐色の肌をした女の子たちの友達であろうおそろいのユニフォームを着た女の子たちがやってきて、いつの間にかトリプルシーというチームとサッカーで勝負することになった

 今回は僕とナマエのツートップで、ナマエに眼を向けるとばっちり目が合った
 ナマエの口角は上がっていて、頑張ろうねという意味を込めたウインクしてくれたので僕もしっかりと頷いて返事をした

 女の子だけのチームということもあり、みんな色々と翻弄されて点を取られてしまったけどナマエだけは違った
 いつも通りに動いており、ノリツッコミというやつにも動じることなくボールを上げていく
 それに負けじと僕も積極的にボールを取りに行ってアツヤと交代する
 久々にナマエとのツートップだ、あの技をやるしかねえ、そうと決まれば善は急げだ、ナマエに声をかける

「おいナマエ! いつものやつやるぞ!」
「!、おっけー!」

 俺の言葉に反応したのかみんなが俺たち二人に注目する、見てろ俺とナマエの必殺シュート!
 俺とナマエがゴール前に並んで、俺がボールを蹴り上げたと同時にナマエが一回転してボールに花びらを纏わせる
 それを俺が花びらごと凍らせて二人で同時に蹴りつける

『エターナルアカンサス!』

 俺とナマエの声が重なって気持ちいいくらいのハーモニーを響かせる
 凍らせきらなかった花びらが舞い踊りながらゴールへと向かい、そしてそれを止めようとしたキーパーを避けるように軌道を変えてゴールへと突き刺さった
 いつもより幾分か威力の上がっているそれは惚れ惚れするくらい気持ちいいぜ

「何だ今の技! すっげえな!」
「さすが白恋のエースストライカーペアですね!」

 俺たちを賛美する声に酔いしれてれているとナマエが手を出してきたのでハイタッチをかます
 白恋にいた頃もよくこうしてたっけなぁ、今でも感覚は忘れていなくて、むしろ絶好調だった
 そして俺たちは順調に点を稼いで余裕の勝利で試合は終わった


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