「つまりセックスした次の日に人格が入れ替わっていたってこと?」 「そういうこと」 「もっとオブラートに包んで言えよ! 名前も冷静すぎんだろ!」 「晴矢黙れ」 「人ん家のアイス勝手に食うなよ!」 勝手に冷凍庫を漁った風介は放って置くとして、今はそれどころじゃねえ、名前が全ての事情を説明すればヒロトは全てを理解したらしく、名前の隣に座って肩に手を回した、まじやめろ仮にもそれは俺の身体だ 冒頭のヒロトの言葉に事後処理をしていなかったことを思い出すと急に身体が気持ち悪く感じた そりゃそうだ、昨日の名前はいっぱい喘いでいっぱい汗をかいている、それに俺の精液で身体はべたべただ そう考えているのは俺だけではなくて、名前もヒロトのセクハラから抜け出し風呂を焚いていた 「何、お風呂入るの?」 「昨日の今日で汗まみれだから入る」 「じゃあ俺も一緒に入ろうかな」 「ヒロトまじやめろ」 「何で? だって見た目は男同士だし、ね? 名前」 「私に振られてもなー」 「ならば私が一緒に入ろう」 「風介は黙ってろよ、話が余計にややこしくなる!」 「黙れ精神チューリップが!」 名前が良くても俺が良くない、仮にも俺の身体で一緒に風呂に入ってみろ、それこそ精神が持たん、俺の それにヒロトのことだ、中身が名前なのを良いことに如何わしいセクハラをするつもりなのだろう、俺の身体なのに、うげっ、想像しただけで吐き気がする 風介も論外だ、この様子だと二人はもう外見が俺とか考えていない、中身が名前ならそれはもう名前なのだろう それならちょっとほっとした、だって中身が俺ならばこの身体は狙われないってことだからだ ヒロトと風介のどちらが一緒に入るかを揉めているうちに俺が入っちまおうと考えて脱衣所に入ったらところで名前も入ってくる ガチャリと脱衣所の鍵を閉めてからいそいそと服を脱ぎ始めた名前に問う 「あの二人は?」 「まだ揉め合ってるから放って置いた」 「そうか……、い、一緒に入ろうぜ?」 若干顔を赤らめながらも言いたいことを言えた俺は達成感に包まれており、名前が含み笑いながらも了承してくれたので内心ガッツポーズをした 俺が一人で入ったとして名前の身体を見ることが出来るのは嬉しいが、たとえ中身が入れ替わったとしても二人で入りたいってもんだろ ちなみに何で笑ったのか聞くと、晴矢が必死すぎて可愛かった、と普段の俺なら絶対にしないであろう微笑みを向けられて妙に恥ずかしくなった 手をのばせば、ホラ |