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▼浜田と微妙な関係04

「……だ、て……浜田起きて!」
「だあっ!……名字?」

 誰かに呼ばれている気がして目を開ければそこには名字がいて、俺を見下ろすように立っていた、あ、パンツ見えそう
 頭は起きていなくて目をぱちくりさせていたら呆れた表情で名字が口を開いた、水色の縞模様

「あんたもう放課後」
「……まじで?」
「まじ」

 名字越しに空を見やれば少し赤みがかっており、それだけで目が覚めた
 幸い今日はバイトは無かったのでよかったのだが、制服のままだったのがいけなかったのか若干寒い

「さみー、名前ちゃんあっためてー」
「ふふっ、しょうがないなあ、良郎くんは」

 冗談で言ったつもりだったのに、いつものようにスルーされると思っていた言葉が今日は冗談で返ってきた
 しかも両腕を広げて抱きしめてくれるというオプション付き、これは夢なのだろうか
 名字の体温は暖かく、現実であると教えてくれた、冷えてあた体が熱くなっていく
 このそれと同時に心臓が痛いくらいに跳ねた、何かの病気なんだろうか、でも名字が離れることによって治まったので気にしないことにしよう

「浜田、帰ろう」

 俺んちと名字んちは近くて、二人とも帰宅部で下校時間が重なる、だからよく一緒に帰ることがある、今日もそうだ
 いつからか二人で帰るのが日常になりつつあるんだ、新学期になっても一緒に帰れんのかな


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