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▼怪物語 解

 この話は西尾先生原作の物語シリーズのパロディ夢となりますが、完全なパロディではありません。
 ですから原作に登場していない怪異などを創作し登場させたり、原作には存在していない設定などが多々あります。
 また、物語シリーズのキャラクターは一切登場しませんので期待していた方はすみません。


 この奇妙な物語の主人公は主人公とは到底思えぬ人物で、名脇役のごとく唐突に現れては他人に取りついた怪異を消してどこかへ姿を眩ます。
 誰も彼女のことを知らないが彼女に救われたと言う人間は数多く、その姿は大人だったり幼い子供だったりと実に不思議な女性。これまた奇妙に右手にだけ手袋をしている。
 性格はさっぱりしており、口調はそこらにいるような年頃の娘よりは大人びている、というより品があると言うべきだろう。
 しかしながらその冷静さや何もかもを見透かしたような冷ややかな瞳は我々よりも遥かに先を行く者のようにも感じられる。
 単に精神的に大人であるというだけなのかもしれないが、彼女とかかわった人間は必ずこう言う。

「彼女といると安心できる。不思議な何かを持っている人だった」


(以上、緑ヶ丘出版オカルト雑誌内「怪異に関する考察と、一人の女性の存在について」の記事より抜粋)


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