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 朝、教室に入る直前に大きな扉の前で身だしなみをチェックする。
 家を出る前に三十分も鏡と睨めっこして来たのだけどやはりそれだけじゃあ心配なのだ。

 こうやって何回も何回も身だしなみをチェックするのには訳はこの扉を開けてすぐ左にある。
 手鏡を仕舞って胸に手を当て深く深呼吸。よし。意を決して扉に手をかける。

「お、おはよう青山くん」
「やあ☆ おはよう名字さん」

 そう言って爽やかに微笑む青山くんは後光が差しているかのように眩しい。

 教室に入ってすぐ左、出席番号一番の席に座っているのは青山優雅くん。
 その名の通り青山くんは優雅そのもので全ての言動が輝いている。っていうか何もしなくても輝いているのですごく眩しい。

 勿論授業中も青山くんは輝いているので授業に集中なんて出来ないわけで。失礼ながら教科書で遮光する。

「……名字、授業に集中しろ」
「したいのは山々なのですが青山くんが眩しすぎて授業に集中できません!」
「……」

 あ、相澤先生今ふざけるなって顔したけど本当に青山くんは輝いているんだってば。寧ろ何でみんなは眩しくないのかが不思議なくらいだよ。

「僕が眩しいのは仕方のないことさ☆ 名字さんには特別に僕のキラメキグラスを貸してあげよう」
「いいの? ありがとう!」

 その日以来私は青山くんのスペアのキラメキグラスを装備して授業を受けることになった。
 畏れ多いけどすごく嬉しい! 幸せです!


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