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私は感情とかそういうものが得意じゃない。

人に泣かれたり、怒られたりするのは大嫌いだ。
だから、自分が泣いたり怒ったりするのも嫌いだ。
興奮が静まった後にいつも、どうして私はこんなものに振り回されているんだろうとか思っている。

感情豊かな子を偽善とか言わないし、嫌悪したりもしないけど見ていると人間らしさというものを嫌う自分が惨めになってくる。

「……と、私の意見を述べてみましたがどうでしょう。」

「………なぁんかさ、お前、残念な奴だよな。」

横でズゴズコとからっぽのジュースを飲む正臣くんは言った。

「残念て…。大人な私にタメ口のあんたのが残念よ。」

正臣くんは大袈裟にため息をつく。意味不明。

「そういうのはさ、臨也さんに言ってやれよ。」

「いーや。あいつに提供するくらいなら喉潰すわ。」

正臣くんはまたため息。

「…なんかさ、やっぱ名前って残念だよ。」



残念なのは正臣くんだよ。もうジュース入ってないでしょ?




0311
途中で飽きた


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