リクエスト内容!→
甘々でR-18
※10年後です。設定捏造!

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「疲れた」



仕事から帰ってきた不動の第一声がこれだ。現在時刻22時37分。

「おかえり。お疲れ様」

俺は愛しい恋人を迎えるためソファから立ち上がり思わず駆け寄った。が、不動の顔は俺が抱きつくのを躊躇うほどに疲れきっていて、苛立ちさえ感じとれた。鞄を下ろし上着を放り投げソファにダイブする。

「…紅茶でもいれようか」
「サンキュ」
「夕飯は?」
「んー…今はいい…」

やかんに水を入れコンロに火をつける。お揃いのマグカップを棚から取り出す。紅茶を煎れている間も不動はぐったりとソファに沈んだまま動かない。
あぁ、今日は夜の営みはなしか。
おいおい、それどころじゃないだろ一郎太。
紅茶は猫舌な不動のために少しぬるめ。不動のには砂糖を一つ。俺のはストレート。

「はい…お疲れ様」
「ん…夕飯なに?」
「ロールキャベツだよ」

不動はゆっくり起き上がると赤いカップを取ってフーフーと紅茶を冷ます。俺は不動のこの仕草がたまらなく好きだった。隣に腰掛ける。色違いの青いカップを取って紅茶を一口飲む。このカップがいわゆる夫婦用のだというのは不動には内緒だ。当の不動はカップを持ったままぼーっとしている。

「すぐ寝る?」
「でも夕飯…」
「大丈夫。明日の朝飯にすればいいから」

不動はまた一口紅茶を口に含むとカップを置き、そっと俺の肩にもたれた。
うわぁ可愛い
疲れている時の不動はたまーにこうして甘えてきてくれる。俺はテレビを消してそっと不動の肩を抱いた。ふわふわの髪が首元にあたって少しくすぐったい。

「ん…」

不動は目をつむり俺に身体を預ける。今日なにかあったのだろうか。気にはなるがそれはお互い聞かないようにしていた。二人きりの時は精一杯不動を癒やして満たしてあげたい。俺が不動が隣にいるだけで満たされているように、不動も俺が隣にいることで満たしてあげたい。

「ちゅーして」

小さな声で不動が言う。驚いたが冷静なフリして不動にそっと口づける。不動の唇は紅茶でか何時もより暖かく柔らかい。唇を離す時微かにダージリンの香りがした。

「なぁ、エロいことしたい」
「え」

俺にとっては嬉しい申し出だが、不動は自分を騙して無理したり頑張りすぎることがたまにある。

「疲れてるんだろ?」
「疲れてるからこそしたいわけよ。わかるだろ?」

俺がもう少し自分の欲望に忠実であれば不動に飛びかかるところだ。

「でも…大丈夫か?」
「んー…じゃあ、本番はなしで」
「えっ!?」
「ハハッ、なんだよ?したいの?したくないの?」
「…したいけどさせたくない」

しまった。初めに『すごく』が抜けた。

「代わりに舐めてやるから」
「!!」
「あ、わりーやっぱ無し。お前のくわえたら顎が疲れんだ」
「な、なんなんだよ…」

不動はクスクスと笑った。あぁ、やっと笑顔が見れた。

「とにかく俺をイかせて」

そう言うと不動はベルトを外し、ジッパーを下ろす。俺はそこに指を忍び込ませる。暖かくまだ柔らかいそれを優しく揉んでやる。

「んー…」

不動は満足そうに目をつむり笑みを浮かべる。ゆっくりゆっくりと愛撫していると、じれたのか徐々に腰を揺らし始めた。

「疲れてるんだろ?動かなくていいのに」
「うっせぇ…」

不動は俺の方に足を向けてソファに横になった。不動のズポンと下着を脱がせ、少し硬度をもった不動のそれを軽くしごく。不動は徐々に息を荒げていく。
可愛いなあ
と感心して不動の顔を見つめていると、ふと目が合った。俺の熱い視線に気づいたのか腕で顔を隠してしまう。手を速めると不動の足が強張る。

「もうイく?」
「あ〜…ん、イく」
「じゃあ…ぬいてやるんだから顔見せて」

ちょっと怒られるかなとも思ったが、不動はしぶしぶと腕を下した。真っ赤になった顔はいつ見ても
可愛い。大好き
また不動と目が合った。いつもどんな気持ちで俺を見上げているんだろう。不動も俺を見て『好き』なんて思ってたりして。
不動の先端を手の平で覆うようにする。親指の爪で軽くいつもの弱いところをひっかくと、不動の体がビクンと跳ねた。

「うっ…!」

俺の手の中に熱い液体が放出される。衣服やソファに垂れないように掬いとる。

「はい。お疲れ様」
「おー…」

不動は目を瞑ってぐったりしている。イった後のこの表情も好きだ。とりあえず手を洗おうとキッチンに向かう。

「風丸くんはぬかなくていいの?」
「勃ってないからいい」
「ちぇっ」

不動がソファの背もたれからひょっこり顔を出してこっちを見ている。これはまた何か欲しがってる顔だ。

「イったら腹減った」
「はいはい。暖めてやるから、着替えておいで」

不動は半裸のままズボンを持ってトコトコと自分の部屋に歩いて行った。コンロに火を点けてロールキャベツの匂いを嗅ぐと、俺の胸もじんわり暖かくなる。
あの時、勇気を出して告白した10年前の自分を褒めてやろう。

「なにニヤニヤしてんの」
「秘密」




















「げっ」
「『げっ』は酷いだろ」

不動は俺の自信作『ロールキャベツ トマトソース煮込み』を見て絶句している。

「ミネストローネが食べれたんだから、平気だろ?」
「あれはぐちゃぐちゃになってたから…これは実が入ってるじゃねえか!実が!」

不動は2cm角のカットトマトをフォークで指して言う。

「小さいじゃないか。がんばって作ったんだから、食べて」
「……」

俺のセリフを無視して不動はロールキャベツの上のトマトをフォークでせっせと退かす。

「こら」
「後で食うから」

不動はロールキャベツをフォークで突き刺し、小さな口でかぶりついた。手元にあるナイフに気づいてないのだろうか。

「美味いだろ?お前もそろそろトマトの魅力に気づいたんじゃないか?」
「そりゃ毎日誰かさんに盛られてりゃあな」
「『盛る』って…毒じゃないんだから」

不動は気にいってくれたようで口いっぱいに頬張っている。しかし皿の端のカットトマトの山は手つかずだ。

「みんなに会う時、まだトマト食べれないなんて言ったら笑われちゃうぞ」
「…まだ俺達が付き合ってるってことのほうがスキャンダルだろ」
「そうだなー…そろそろ籍入れないと」

机の下で思いっきり足を蹴られた。

END
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こんにちは!
すみません!短いですよねわかってますすみません!土下座
あとR-18にしては物足りないですねもっと喘げ不動。でも個人的にはかなり甘くできて気に入ってます…自己満足すみません(泣
とにかくアニメで2人が出てくる前に捏造したくて!同棲、絶対してますよね信じてます早くでないかなあ
今回の風不は10年経って、不動は風丸さんにわがままが言えるように。風丸さんはガッツかなくなりました笑。あと2人とも「いつまで一緒にいられるのかな」っていう不安が消えて、「とにかく今幸せだからいい」っていう気持ちが強くなりました。
とにかく10年後も2人でいて、幸せだったらいいですね!

リクエストありがとうございます!
2011/09/26
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