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不動総受

※キャラ崩壊注意
不動が小さくなる話です。
佐久間吹雪が変…かも。

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秋「不動くーん!不動くん!」

朝食に不動が来なかった。こんなこと初めてで、マネージャーが部屋のドアを叩き続けているが不動は出てこない。全員で不動の部屋の前に集まり代わる代わる不動を呼ぶ。

佐「ドア蹴破っちゃえよ」
鬼「鍵は?」
吹「いないんじゃない?」

俺は気が気でなかった。昨夜も不動と二人でこの部屋で過ごした。特に何もなく、いつも通りだったのだが。

風「ランニングにでも行ってるんじゃないか?」
綱「朝飯も食わずに?」
風「う…」

確かに。どうしたのだろう。妙な胸騒ぎがする。
そこに音無が満面の笑みでドアの前に飛んでくる。

春「ありました!針金!」
風「針金て」

俺が思わずツッコンでいるうちに、カチャンといい音をたてて鍵が開く。

春「不動さーん!開けますよー!」

言い終わる前に音無が扉を勢いよく開ける。いつものことだが、全く手際がいい。
全員で部屋を覗く。俺は後ろのほうで背伸びしてみたが、部屋の中は昨日俺が部屋を出た時とさして変わっていない。
ベットが微かに動いた。

春「むむっ!まーだ寝てるんですかっ」

バサッ
音無が勢いよく布団をめくる。

春「え」

固まる音無を見て、全員が一斉に部屋になだれ込む。

「「「え」」」

ベッドには、5歳くらいの少年が猫のように丸まって眠っていた。











秋「僕、何歳?」
不「子供扱いすんじゃねえよ」
「きゃー可愛い!」
音「小さくなっても変わってませんねー」

不動が小さくなった。というか幼くなった。いや、もしかしたら幼い不動と入れ替わった、と言った方が正しいのかもしれない。
いずれにしても詳細は不明。
不動(?)はマネージャーに囲まれ尋問を受けている。俺はまだ不動に近づくことすらできてない。
しかし遠目に見ても可愛い。なんだあの生物は。 
ふわっふわの髪にいつもより白い肌、大きな瞳に長いまつ毛。服は部屋で眠っていた時のまま、白いいつものTシャツを着ているが、大きすぎてワンピースのようになっている。ちなみに下は何もはいていない。手足は相変わらず細く、強く掴んだら折れてしまいそうだ。

冬「お名前は?」
不「知らねえ人に名前を教えちゃだめなんだ」
「きゃー可愛ーい!」





鬼「で、誰がやったんだ」

こっちはこっちで尋問が行われようとしている。

鬼「佐久間か!?ヒロトか!?吹雪か!?」
佐「なんで3択なんだ」
鬼「他サイトではこーゆーとき犯人はだいたいお前らだからだ!」
ヒ「他サイトってなに?」
佐「つか、こんな変態どもと一緒にしないでほしい」
吹「変態は君でしょう?今回は僕は無実だよ!」
鬼「今回はってなんだ」
ヒ「じゃあ俺がやった!だから不動くんのお世話係は俺でいいよね」
鬼「お世話係だと!?」
吹「ずるい!僕がお世話係を」
佐「じゃあ不動の下の世話は俺が」
吹「誰かーここに変態がいるよー」
鬼「お前らなんかに不動を渡すものか!」

そう言って鬼道がマネージャーを押しのけてミニ不動に近づく。鬼道が近づくと、それまで誰にもなつこうとしなかった不動がマネージャー達の後ろに隠れた。

鬼「不動…明王、くん?俺は君の」
不「…誰?なんで怪しい人が俺の名前知ってんの」
鬼「なっ!?…あ、怪しい人…だと」
綱「くっ!アッハッハッハ!」
立「わ、笑っちゃだめですよ綱海さん!」
鬼「ち、違うんだ…俺は」
不「来るなっ変なやつ!」
鬼「!!!!!!!」

その言葉は何故か俺の胸にも深く刺さった。ミニ不動は大きかった時の記憶がないのだ。人ごとではない。哀れにも鬼道は真っ白になって固まってしまった。

春「お兄ちゃん、ゴーグル!ゴーグル外して!」
秋「マントも」
冬「あと髪型もちょっと怖いかも…」
風「ほぼ全部じゃないか」
綱「アッハッハッハ!」
吹「はい鬼道くん脱落ー。…ねえ、君のこと、何て呼んだらいいのかな?」
不「……あきお」

かか、可愛いっ!
不動は木野の足にしがみつきながら言う。

吹「あきおくん、僕達は君のお母さんの知り合いなんだ」
不「母さんの…?」
吹「そう。だからとりあえずお風呂入ろうか!」
風「なんでだよ!」
円「その前にサッカーだろ!」
佐「いや、まずトイレだな」
風「ちょっと、佐久間だけなにか違う」

不動が小さくなり怒りださないのをいいことに、言いたい放題で不動のお世話係の争奪戦になる。当初の佐久間、ヒロト、吹雪に加えて、立向居、綱海、円堂がいつの間にか参戦した。そして俺も。


春「やっぱり!不動さん本人に決めてもらうのが一番でしょう!」

音無がいつものデカイ声でそう言い放つと、皆一斉に不動に群がった。

綱「あきお!お兄ちゃんと遊ぼうぜ!なっ!」
立「ふど…あきおさん、お俺、あきおさんのこと大切にしますっ!」
円「不動!俺とサッカーやろうぜ!」
ヒ「ほら、怖くないよーおいでー」
吹「お菓子あげるから」
佐「お前等誘拐犯か。ほら不動、早く大人になりたかったら俺のとこにおいで」
吹「痴漢は黙ってて」

不「う…?」

不動は不安そうにキョロキョロと俺達を見比べる。そして、俺とも目が合った。

春「さっ、あきおくんはどのお兄さんがいいですか?」

音無がポンと不動の背中を押す。不動は目をぱちぱちさせ、そして相手を決めたのかぱこぱこと、大きめのスリッパを引きずりながら

不「ん」

俺の目の前に来た。

風「え…お、俺?」

小さい不動はコクコクと頷く。

「「「えぇ〜〜〜!?」」」

う、嬉しいっ
戸惑っていると不動が上目づかいで俺を見つめながらジャージを掴んだ。
や、やばい。心臓がもたない。

綱「い〜な〜風丸」
立「な、なんでですか!?」
春「あきおくん、なんでこの人なの?」
不「べ、別にいいだろっ誰選んだって!」
綱「素直じゃないなー」
秋「不動くんらしい」

久「で、不動はいつ元に戻るんだ」

和やかに解決ムード漂っていたところで、いつの間にかその場にいた久遠監督が言った。

春「忘れてました」
ヒ「風丸くんに取られちゃったし、早く戻しなよ吹雪くん」
吹「だってさ、佐久間くん」
佐「俺じゃねえって」


周りが再びがやがやとし始めたが、そんなこと俺にはどうでもよかった。
膝立ちになり不動と目線を合わす。

風「不動…」
不「あきお。みんなそう呼んでるぜ」
風「そう…じゃあ、あきお」
不「なんだよ」
風「…どうして、俺を選んでくれたの」
不「え…それは…」

ポッと、不動の頬が色づいた。瞬間、俺の心臓が壊れたように暴れだす。

不「…なんか、見たとき一番安心したから…」
風「!!」

『なんか、お前といると安心するんだよな』
昨夜、不動に言われたセリフを思い出した。小さくなっても不動は俺のことを、選んでくれた。

不「なー、名前は?」
風「あ、あぁ…風丸だよ。風丸一郎太」
不「いちろーた」
風「うっ(ズキュン!)」
不「いちろーた、おなかすいた」
風「じゃあ、ご飯にしようか(可愛い可愛い可愛い)」
不「おれ、トマトは禁止されてて食えねえから」
風「だめだぞ、好き嫌いは」

手を出すと、不動は俺の人差し指と中指をキュッと握った。

佐「ちっ」
吹「あ〜あ、つまんない。とりあえず、この邪魔な置物片付けてよ」
ヒ「置物じゃなくて、うちの司令塔」
春「お兄ちゃん!いつまで固まってるの!」





小さい不動は俺になついてくれたようで、何をするにも一緒にやった。
不動が小さくなった原因は不明のままで、俺はどうしようもなく不安になった。このままずっと不動が小さいままだったら。

風「じゃ、おやすみあきお」
不「う…」
風「あきお?」
不「おれを一人にする気かよ」
風「!一緒に寝たいの?」
不「……………ぅん」
風「ん。いいよ(可愛い可愛い可愛い)」

ただ小さい不動と接していると、このままでも悪くないなんて思ってしまう自分がいる。恋愛対象として、俺は不動が好きだった。なのに今は弟のように可愛くて、もしかしたら俺が不動に抱いていた感情は母性的なものだったのかもしれない。
すやすやと眠る不動を見る。

風「おやすみ。あきお」

どんな不動でも、俺は不動の幸せを願っている。それだけは本当だ。















不「うっ!?な、なん…何してんだてめえ!!」



結局一晩寝たら不動は元に戻ってしまった。

春「一晩で元に戻れてよかったですね!」
綱「いろいろ大変だったんだぞー」
不「あんま聞かせるな…」

不動は小さくなったときの記憶はないらしい。昨日の出来事を聞かされて、初めは信じていなかったが、音無の撮った写真やビデオを見て絶句していた。

音「風丸さんがつきっきりでお世話してたんですよー」
不「それはもう聞いた…」
風「俺じゃ嫌だったか?」
不「誰だろうと嫌だっつの!」

不動がそう言うと綱海やマネージャーが微笑ましい、と言うように笑った。一部は恨めしそうに見ているが。

不「…まあ、お前でよかったかな」
風「え」
不「!ばっ、そういう意味じゃなくて…お前でマシだった、っていう」

不動は赤面しながら言う。
話しながら、不動は朝食のトマトを皿の端に除けた。昨日の夕食でミニ不動も同じようにしていて、無理矢理食べさせようとしたら涙目になっていたっけ。

風「こらあきお。トマトも食べてあげなさい」
不「!?……て、めぇ…」

不動は悔しそうに唇を噛みしめた後トマトを口に入れた。2,3回噛んだ後、水で無理矢理流しこんで咳き込む。

風「よくできました」
不「ちっ、子供扱いすんじゃねえよ」
春「あっ…不動さん昨日と同じこと言ってます」
不「あ?」
春「なんでもありませーん!」
不「なっ、なんだよ…くそっ」

















不「つか、なんか鬼道ちゃん元気ねえのな」
風「…お前、鬼道に謝っておけよ」
不「なんで?」

とある、非日常的な一日の話。

END
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不動総受けでした。総受け=ギャグっていうイメージだったんで不動を小さくしちゃいました笑
ってかこれって不動総受けか!?それぞれのキャラと不動をあんまり絡ませられなかった。あとヒロトのキャラがわからなかった。それと吹雪佐久間円堂は攻めだと思ってるんでその辺りで今回は…読者が限られてしまう気がする笑
というか不動受けでメジャー(?)な久不、源不、あと緑不なんかが入れられなくて残念。
反省点ばっかり!笑
途中抜けているミニ不動と風丸の食事、お風呂、睡眠のシーンは皆さんの想像にお任せします笑

リクエストありがとうございます!
2011/05/17
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