悪魔は天使に恋をする


ウキョウ「なあ。」

『ん？なあに？』


マイはニコっとした顔で
オレの方を見た。


ウキョウ「お前は
オレとあいつどっちが好きなんだ？」


オレは、なんとなく気になった事を
マイに聞いてみた。


『えっ、そんなの…
…決めれるわけないよ…。』


きっと予想していなかった質問
だったのだろう。

マイはオドオドしながら
曖昧な返事をした。

そんなマイを見て
可愛い、もっと困らせたい。

そう思った。


ウキョウ「わかってるよ。
どうせオレより、あいつが好きなんだろ。
まあ、あいつの方が優しいしな。」


もちろん、そんな事本当は思っていない。

オレは…いや、オレらは知っている。

マイがオレら二人を
平等に愛してくれている事を。


『違うよ、本当に
私はどっちのウキョウも好きなの。』


困ったマイの顔を見たくて
少しいじめてみたつもりだった。

しかし、そんな様子を全く見せず
しっかりとオレを見ながら言うマイに
オレが困った。


『今、私と話してるウキョウは
優しくないかもしれないけど
ちゃんと同じくらい好きだよ？』


天使は悪魔に恋をする


まさにそんな感じだな。


『ウキョウはどうなの？
ちゃんと私の事好き？』

ウキョウ「はっ？当たり前だろ。」


悪魔も天使に恋をする。





(お題提供元「ACHE」)


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