いじわるなあなた




「やっ…やああっ!」
「…、噛んでいなさい」
「!!ふむ、んっ」

そう言うなり、手早く脱がせたびしょびしょのパンツを持ち主の口の中に詰め込む。
真奈美は驚きと羞恥で赤く染まった目元に涙を滲ませた。

「ひど、ぃ、もとちか、しゃ」
「今日は少しだけ、ひどいことをしますよ?」
「ふえ、」
「言ったはずです」

くい、と柔らかな後ろ髪を引張り、仰け反った喉元をきつく吸う。
口付けたまま露になった下半身に長い指先を添わせた。パンツの上から何度も陰核だけ重点的にくりくりと弄られたその部分はすでにしっとりと潤い、元親の指を嬉しそうにぬるりと迎え入れる。

「ああ、もうこんなに」
「あぁ…んっ」

くちゅ、くち、とそのまま縦すじにそってなぞられる。決して直に陰核や膣口に触れることはせず、濡れ具合と恥肉の感触だけを確かめるようなその動きに真奈美はかくかくと腰を震わせた。

「元親さん…っ」
「約束も守れないような悪い子には、あげませんよ」

「ひぅ…っ」

苦しげに眉根を寄せる真奈美の口元には、顎にかけてすでに固まりかけた白いすじが伸びていた。それが全ての始まりだった。


***

「残さず口に含むのですよ」

「溢したら、お仕置きですよ」

にっこりとそう微笑んだ元親の言葉を、真奈美は守れなかった。
元親に口内射精されたあと、大量の精液をひっしでこくこくと飲み干そうとしていた真奈美は、うっかりとほんの少しだけ唇の端から溢してしまったのだ。

「ご、ごめんなさい、」

慌てて謝った真奈美をよしよしと撫でながら、元親は再び穏やかな笑みを浮かべた。ほっとした真奈美はしかし次の瞬間全身を強張らせることになる。

「さあ真奈美さん、お仕置き…ですね?」


ごめんなさい、ごめんなさいと何度もふるふると謝る真奈美を宥めすかして、元親は軽々と膝の上に抱え上げた。ストッキングを破られ何事か抗議しようとした真奈美の唇を塞ぎ、「替えならいくらでもありますよ」と諭して。

***

そして今、元親の膝の上で向かい合わせに抱かれ大きく股を開かされた状態の真奈美は、されるがままにパンツを咥えさせられ声を上げることも出来ず、涙を浮かべたまま次に何をされるのか震えながら待つしかなかった。
「久しぶりに明かりの下で見ましたね、真奈美さんのここ」
「むぅ、」
「相変わらず可愛らしい。なんどめちゃくちゃにしても、ぴったりと閉じてしまうのですね」
「んー…っ」

視線を陰部から外さない元親に、見ないで、と弱々しく首を振る。無視して指先で大陰唇をゆるく掻き回す。

くっちくっちとお喋りなそこを見つめながら、元親は楽しげにくいっと指を大きく横に開き膣中を確かめる。

「んーっんむぅっ」
「真奈美さんの性器は綺麗な桜色ですね」
「んぅぅぅ…」
「知ってましたか?ああ、真奈美さんよりも私の方が詳しいですか」

感じる部分を除いて性器を弄られるのはまるで医師に診察されているようで、実際医師免許も持っている元親にそれをされると不思議な気持ちになる。

「私、真奈美さんの左よりも若干大きめの右の大陰唇が好きなんです」
「…っ!」
「ほら、少しだけはみ出して。なんだかおっちょこちょいで可愛いでしょう?」
「〜〜っ」

くいっと右のびらびらを軽く引っ張られ、続く羞恥口撃にカァッと熱くなる。性器のかたちなんて、自分でも恥ずかしくて見たことないのに!真奈美はやだやだと首を振った。

「ああ、そんなに見たいですか?気付かずすみません」

「ひ…っ」

何を勘違いしたのか確信犯なのか、そう言うと元親は引き出しから小さな鏡を取り出した。片手で開き、真奈美の性器の前…つまり、真奈美が自身のものを見えるような角度で置く。

うっかり見てしまい、真奈美は慌てて顔を背けた。しかしそれを予期していた元親の手がそっと顎を掴まえてぐいっと視線を固定する。

「やぁ…見たくなひいぃ…」
「こんな美味しそうなもの、見ない手はありませんよ」
「ふぇえ」

そのまま嫌でも視界に入れられる。元親の言う可愛いびらびらは、真奈美にとっては可愛くも何とも無かった。間抜けに飛び出してグロテスクにひくひくしているし、色だって純粋なピンクじゃない。そんな思いを察したのか、元親は先程したように指二本でぱっくりと割り拡げた。

「ほぉら、綺麗でしょう?」
「ひぅう…」

ぬちィ、と糸を引いて秘密をさらけ出す。内側の鮮やかな肉色を照明の下に晒され、真奈美は思わずじっと見てしまった。

奥では膣の入口が小さな穴をひくひくと震わせ、伸縮を繰り返している。見られるだけで感じてしまうのか、そこからこぷんとまた潤滑油が生み出される様まで観察できる。

「ああ私、涎が出そうです真奈美さん」
「元親しゃん…」
ねだるような切ない響きで名を呼ばれ、堪らず指先を膣口に伸ばす。そのままちゃぷちゃぷと中を確かめるようにかき混ぜ、空いた親指で陰核を捏ねる。

「はうっむっうぅっ」
「良い音がしますね」
「ふむぅ…っ」

ちゃぷちゃぷちゃぷ、ぬちぬちぬち、と二ヶ所を同時に責められ一気に快楽を享受していく。恍惚としながら瞳に涙を滲ませる真奈美を見て、くすっと微笑み唐突に指を全て離した。

「…っ?」
「逝かせてもらえるとでも思いました?」
「はう、ぅ」
「次はこちらにしましょうね」

はだけさせた胸元に口を寄せ、今度は乳首をころころと舌で転がす。真奈美は乳首が特に敏感だ。それを知っている元親は、殊更いやらしくねっとりとしゃぶりついた。

「んふぅうぅ、」

ちゅっぱちゅっぱと扱かれ、片方の乳首は指先で少し強めに潰される。元親の品行方正な唇が驚く程隠微に動くことを、真奈美は知っている。

「はぁ、はぁあ」
「こりこりにしこってますよ?真奈美さんの乳首」
「あぁぁ…」

くわえたパンツは唾液でさらにびしょびしょだ。快楽に自ずと腰が揺れ、後ろ手で元親の膝を掴みぐいぐいと押し付けて何とかさらなる刺激を得ようとする。

おやおや、と眉を上げて、元親は軽くぺしんと真奈美の腰を叩いた。

「おいたが過ぎますよ。仕方ない子ですね」
「ひっく、ひぅ」

片手で真奈美の両手首をまとめ上げながら片手で保健用具の棚をあさり何やら手にした元親は、口でそれをしゅるんと引き出し手早く華奢な真奈美のそれに巻いていく。

「!もとちかしゃ、しょれ、」
「おいたが過ぎるおてては治療しないと」
「やぁ…」

複雑な縛り方をした包帯で手首の自由を完全に奪われ、そのままバランスを失いかくんと元親にしなだれ掛かる。

そのまま抱き上げ、ゆっくり立ち上がった。剥き出しの下半身がちょうど元親のベルトに押し付けられて、そんな刺激にさえ激しく感じてしまう。そんな真奈美の様子を観察しながら、わざとぐいぐいと固くなった元親自身を擦り付け主張する。

「真奈美さんの恥ずかしい姿でこんなになってしまいました」
「あむっ、あぁん、」

どさっと保健室の簡易ベッドにそのまま下ろされのし掛かられる。なけなしの理性で慌てて股を閉じようとして、太ももをぺちんと叩かれた。再び股を大きく開かされ、拘束された手首を掴まれ頭上に上げられ腋も全て明らかにされる。

「素敵な眺めですね」囁いて、おもむろにベルトに手を掛ける。やっと解放された反り返る程のペニスをゆっくりと真奈美の縦すじに沿わす。

ずっと欲しかったものに真奈美の腰が揺らめく。だがすぐに挿入しようとはせずぬるぬると滑るそこを何度も何度も往復する。

「や、やぁ、やら、」

ぱくぱくと膣口が開いても無視を決め込む。肉付きの薄い腰をがっしりと掴み押さえ付けてその行為を繰り返す。しがみつきたくても両腕の自由は奪われ、腰を振って感じたくてもそれすら叶わない。気が狂いそうな欲求不満にそろそろ限界が来そうだった。

「やぁ、…やなの、もうやらぁ」
「何が、嫌なんです?」
「…ぬるぬるなだけはやなのぉ…っ」

ちゅっちゅっと軽快な音をたてて素早くそこを擦っていた元親は、仕方ない子ですねと呟いて小さな体を抱き締めて反転させた。

「ふ、ぇ?」
「たまには、ね?」

騎乗の体位にされ強く腰を掴まれ微妙に体を持ち上げられる。そのままギンギンに勃ち上がったペニスの亀頭だけをぬちぬちと嵌め込まれた。

「ぁあー……」

膣口が拡がる感覚にぶるっと体を震わす。期待を込めて元親を見つめると、ふふっと笑ってそのまま出し入れを始めた。

亀頭のみで、だ。ほぼ先っぽだけをパコパコと何度も嵌めながら微笑む元親に、真奈美は期待を外してやんやんと首を振る。

「そんなあ…」
「?もっと欲しかったら自分で動きなさい」

動けたら、ですが。


意地悪な捕捉を耳にしながら膣口だけの刺激に我慢ならなくなった真奈美は、ついた膝を一気に落とそうとした。

「…!」

びくともしない。
華奢な腕のどこにそんな力があるのか、真奈美の腰を掴んだその手は頑丈で揺るがない。つまり、腰を落とすことも立ち上がることも出来ず、元親の良い様にされるのだ。

「どうしました…?早く奥まで招待してください」
「や、やら、いじわる、」
「…ふふ」
「やああああ」
「真奈美さんの膣からシャワーみたいに愛液が垂れてきて大変ですよ?」
「やんっやんっ」
「ベトベトですよ?」
「ひぅうぅ」

四肢の自由を奪われ、亀頭だけの物足りないセックスを強要され。

真奈美は目を閉じついにぽろっと涙を溢した。

「真奈美さん、」
「もとちかしゃ、の、いじわる」
「その通りですよ。私は真奈美さんに意地悪するのが大好きです」

もう一度ぐいっと腰を落とそうとしてまた阻まれる。

「やぁあ、もうやなの、ちょうだいぃ」
「…っ、ほぅら、あげてますよ?」「そうじゃなくて、そうじゃなくて…」

散々かき回された入口はふにふにに解れている。それでもなかなか貰えない快楽に真奈美はついにパンツを口から落として涎を溢した。

「このまま射精して終わりにしましょうか」
「!や、だめぇ!」
「気持ちいいでしょう、ほら、ほら」
「あ…っあぁぁ、」

ピンと乳首を尖らせて真奈美はキュッと膣口を閉めた。

「も、もとちかさん、許して、許してぇ…」

ひっくひっくと泣き出した真奈美を見てついに元親にも限界が訪れる。

カァと熱くなりそのまま勢いよくぞぷん!と真奈美の膣奥まで挿入を果たした。

「あぁあぁあー!」
「あぁ、堪りませんね…!」

包帯は解かず、強い力のまま腰を掴み今までの反動か奥ばかりを細かいピストンで狙っていく。

「やぁあんっ熱いのっもっと奥に欲しいのおっ」
「…っあげているでしょう、ほら」
「もっとぉ!もっと欲しいよぅ元親しゃぁんっ」

そう叫んで自らも腰を押し付けて子宮口に導こうとする。自分で上下に動こうとしてバランスを失い、ぺちゃっと上体を元親に預ける形になっても腰だけはいやらしく揺らせ続ける。覆い被さってきた真奈美を抱き締めながらより深くなった挿入に欲を煽られた元親は、そのまま体を反転させて正上位に持ち込んだ。

「っ少し激しくしますよ、」
「やっあぁぁあぁぁんっ」

大きく開かせた太股を掴んでパンパンと音を響かせてぬっちゅぬっちゅとピストンを熱く強くする。ほぐれきった真奈美の性器は美味しそうに元親を受け止め、ぬちぬちと元親の動きに合わせてピンクの襞を捲れ上がらせる。ぴむ、ぴくっと震える陰核すら丸見えで、元親は気が変になりそうな程興奮を覚え挿入を繰り返しながら手を伸ばした。

「やぁっそこ、いまピンピンしちゃやらぁあぁっ」

スピードはゆるめないまま容赦なく固く尖った芽を弾く。いやいやと首を振っても止まらず、真奈美は急速に追い詰められ、

「ひぐ…っいっちゃ、いっちゃうよぉっいっちゃ…ぁあああぁあぁああんっ!」

びくんびくんと激しく体を痙攣させ真奈美はついに望んでいた絶頂に達した。途端きゅうきゅうに締め付ける子宮口と膣内に攻められ元親は唇を噛みしめる。しかし止めようとはせずさらに痙攣が止まらない真奈美の尻を掴み自分の腰に押し付け挿入をさらに深くする。「ああっまだらめ、まだらめ…もういっちゃったもん、らめらもんっ」
「何も…っく、駄目じゃないでしょう?私はまだまだ、ですよ」
「やぁぁぁぁぁ」

そのまま潤いきった膣内をずんずんと犯していく。涎にまみれた真奈美の唇にようやく口付けを与えながらずちゅずちゅとうるさいくらい音をたててピストンを繰り返す。

上も下も食べられるんじゃないかと思うほど元親に侵食されて真奈美は次第にうっとりと瞳をにごらせ始めた。壊れちゃう、とぼんやり思う。

「…も、…してぇ…」
「なん、ですか?真奈美、さん」

ガガっと突き込みながら優しく問い掛ける元親に、真奈美はひううっと高く鳴いたあとに答えた。

「もっと壊してくだしゃいぃ…っ」




一瞬頭が真っ白になった後、元親は真奈美の腰を強く掴み最後に向けて動き始めた。再びイってしまった真奈美の痙攣に射精を煽られながら、子宮口に向けてぴったりと照準を合わせる。

「いきますよ真奈美さん、」
「ひゃぁあっもうらめぇっ元親しゃああぁんっ」
「っそんなに焦らなくても…たっぷりと中にあげますからね」
「やん…っだめらよぅ、妊娠、しちゃぁうっ」
「それが、目的ですよ?」
「ひゃぁああんっ」
最奥にずぷんと潜り込んだ瞬間、ドクンとペニスが強く脈打ち静かに射精が行われた。ぴゅ、ぴゅ、と熱い精液が子宮にかかる度に真奈美は高い鳴き声をあげて両ももでぎゅっと元親の腰を絡めとる。

「、は……そんなにされたら、ますます孕む可能性が上がりますよ?」
「ひゃぁう…でも、我慢できな…っ」
「欲張り屋さんですね」

ずん、ずんと射精しながら腰を振ると、いやいやと首を振りながらも快楽に耐えきれずさらに強く絡み付く。元親は微笑んでシュルンと手首の包帯をとってやった。途端に今度は自由になった腕が元親の首に絡み付く。全身べっとりと抱き合い絡み合いながら、元親は満足いくまでたっぷりと中出しした。

「あぁ真奈美さん、また一つ約束をしましょうか」
「ふえ…?」

ちゅっと軽く耳たぶに口付け、元親が囁く。

「今から抜きます。私の精液が溢れ出そうになると思いますが、絶対に溢したらいけませんよ?」
「や…っ!」

そんなの無理!と言おうとして素早く口を塞がれる。ねっとりと口内を味あわれながら真奈美は慌てて膣口を締めるがきっと約束は守れないということは分かりきっていることだ。何度も深くたっぷりと中出しされたことはあるが、いつもそれは大量すぎて真奈美のちいさな膣からあふれてしまう。

ずずず…っと元親のものが抜けていく。全て抜けた途端に白い欲望は音をたてて真奈美から飛び出てしまうだろう。

「や…や…や…」
「ほら、もうすぐですよ…」

そしてそれは新たなお仕置きの合図。


「抜いちゃやらぁぁああ!」


膣口で氾濫する精液の熱さを感じて、真奈美は涙をこぼして哀願するのだった。







20090731

タカマルさまへ!




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