何度も見上げた景色がある。いや、その光景は現実で見たものではないから、景色と呼ぶには相応しくないのかもしれない。
 それは彼、九十九遊馬が、夢の中で見た情景だった。彼は風吹きすさぶ断崖絶壁を歩いている。やっとの思いで辿りついた先には、仰々しいまでの大きな扉がある。そして不穏な声で囁くのだ。この扉を開く者は新たなる力を得る、しかし代償として一番大事なものを失う、と。
 遊馬が答えを出す前に、手のひらのなかで両親の形見の鍵が輝きだした。その光に視界と思考を奪われると同時、遊馬の意識は途端に浮上し、彼は自宅のハンモックの中で目を覚ますのだった。
 それは、彼が鍵を手にした頃より、幾度となく見続けてきた夢だった。その頻度は、彼が成長するにしたがい増えているような気がする。悪夢、と呼ぶほどではないのかもしれないが、その内容の深さと夢とは思えないリアルな威圧感は、遊馬に、決して心地良い目覚めを与えてくれるものではなかった。
 しかし、今遊馬が見上げた扉は。
 遊馬は、大きな扉の前に立っていた。いつも見る夢の扉とは違う。あれよりずっとシンプルな作りをしていて、そこから受ける印象は、まるで正反対だった。
 夢の扉は、厳かで禍々しい。扉の向こうにあるものの予想がつかず、その迫力に足がすくむ。しかし、今見上げた扉は、向こうの景色が見えないのは同様であるのに、恐怖より先に、興味をくすぐられるのだ。この先にいったいなにがあるのか。自分で扉をこじ開けて、その先に進みたくなる。まるでそこに、希望の光が待ち受けているかのように。
 遊馬は自身の好奇心に従い歩を進めた。近づくほどに、その扉が巨大であると認識できる。見てみたい。その先へと向かいたい。そう強く願うほどに、彼の足の運びは早くなった。
 しかし刹那、けたたましい音と共に土煙があがり、とっさに遊馬は足を止め、視界を腕で遮った。それがあまりにも突然のことであったから、彼は立ちすくみ、辺りの様子を窺うしかない。
 土煙が晴れ、遊馬の視界が次第に鮮明なものへと変わる。そして目の前で不穏に揺れる影に、彼は大きく目を見開いた。
 遊馬の目線の先には、翼を大きく広げ、咆哮を上げる竜がいた。ビリビリと空気を震わせ、その莫大なる存在感で他の者を圧倒している。しかし、そうでありながらも、白く身体を輝かせる竜の姿は、とても美しい。一方、それと対比される黒い仮面はひどく重々しかった。
 だが、その容姿に目を奪われたのも一時。竜は大きく口を開くと、攻撃の矛先を遊馬に向けたのだ。その竜の元に、途方もないエネルギーが集中しているのが見てとれる。あんなものをくらっては、生身の人間はタダでは済まないだろう。

「そんな……嘘だろおぉ!!」

遊馬は目を見開き、引きつった顔でそう叫ぶと、すぐさま踵を返して走り出した。例の扉に背を向けてしまうことになるが、今はそんなことは言っていられない。もつれそうになる足で、必至に竜から距離をとった。
 しかし所詮は人間の脚力だ。竜から必至に逃げたとて、その攻撃が放たれればひとたまりもない。遊馬の中に焦りと恐怖だけが募る。そして、こんなわけのわからない場所で死にたくない、とも。
 やけに明るく、それでいて頼もしい声が響いたのはそのときだった。

「ようやく追いついたぜ、sin青眼の白竜! 今度こそ逃がしはしない!」

それは、はるか上空から聞こえた気がした。遊馬は一度竜から注意を外し、天がどこにあるかもわからない混沌とした空を見上げる。赤黒く淀んだ空に、ひとつ影がさす。影はひとりの人間の存在を示していた。声からして、若い男である。彼は人間離れした跳躍力で、軽々と虚空を渡り歩いていく。遊馬には見えなかったが、そこには透明な足場があるようだった。

「頼んだぜ、ネオス!」

彼がとある足場に立ち止まると、遊馬のいる場所からも、彼の姿が見てとれた。後ろに流れて跳ねた栗色の髪と、切れ長の瞳。彼の吐き出す声音は大人の響きを持ちながらも、快活としている。まとった赤い衣服は、そんな彼にとてもよく似合っていた。
 赤い服の青年は、ディスクをかざすと同時に、一枚のカードをセットしたようだった。そして光と共に一体のモンスターが召喚され、それは果敢にも竜、sin青眼の白竜へと立ち向かって行く。米国のヒーローのような風体をしたそのモンスターこそ、青年が呼んだ、ネオスというモンスターなのだろう。

「ラス・オブ・ネオス!」

青年の攻撃宣言に従い、勇ましい声と共にネオスはsin青眼の白竜へと拳を向ける。しかし、青年とネオスを嘲笑うかのようにsin青眼の白竜は咆哮をあげると、溜めていたエネルギーを青年へと放出し、また竜の周囲には、虹色の光が出現した。それはまるで、ブルーアイズを聖なる光が守っているかのような。
 sin青眼の白竜の攻撃を、青年はとっさに足場を移動することで回避する。受け身をとり、再びsin青眼の白竜を視界におさめた青年の口元には、不敵な笑みが浮かんでいた。

「ミラーフォースか。なるほど、罠も周到ってわけ。おもしれぇ!」

一度発した攻撃宣言は中止できない。sin青眼の白竜に向かって放たれたネオスの攻撃は取り巻くバリアに吸収され、そして更に、ネオス自身へと跳ね返った。このままでは、ネオスの破壊は免れないだろう。ごくりと、遊馬の喉が鳴る。

「スターダスト!」

鋭い声音が空気を制したのは、それから数秒も経たない頃だった。遊馬と、それから赤い服の青年が同時にそちらを仰ぎ見れば、赤服の彼よりも少し高い足場にいる青年と、まるで星屑を纏ったような美しい竜が目に入った。スターダストとは、その竜の名前だろう。
 スターダストを傍らにおいた青年は、随分と精悍な顔つきをしていた。大きな藍色の瞳は冷静さを醸し出しているようで、頬には、模様のようなものが刻まれている。
 主人の呼び声に、スターダストは応えるように声を上げ、sin青眼の白竜とネオスのいるフィールドへと向かっていった。その姿は勇ましくも美しい。スターダストが飛ぶ様は、本当に星が散っているかのようだった。

「ネオスを破壊から守れ! ビクテムサンクチュアリ!」

ミラーフォースから返った攻撃は進路を変え、スターダストへと吸収されていった。そしてスターダストは星の如く発光すると、ぱっと小さな粒となり消失した。星屑が天に消えるように、粒子は虚空を昇って行く。攻撃がスターダストに逸れたことにより、ネオスの破壊は無効となった。
 赤服の青年が、ぱっと明るい顔でこちらを向いた。彼はスターダストを召喚した青年に向けて、ぐっと親指を立ててみせる。

「サンキュー! ナイスだぜ、遊星」

遊星、と呼ばれた青年は、無表情な顔を少しだけ和らげて、満更でもなさそうに肩をすくめた。彼らは知り合いだろうか。
 しかし遊星の表情は途端にはっと強張り、未だ遊星に気を取られている赤服の青年に向けて、張りのある声で言った。

「十代さん、攻撃がきます」

すると、十代と呼ばれた彼もすぐに表情を引き締め、そして、再び莫大なエネルギーを放とうとするsin青眼の白竜から、逃げるように跳躍した。
 十代は、見えない足場から足場へと飛ぶように駆けてゆく。それを追いかけるように、sin青眼の白竜の攻撃が続いた。思い出したように遊星のもとへと攻撃が放たれれば、彼もまた、見えない足場を軽々渡り歩いてsin青眼の白竜を翻弄する。それを下から見ている遊馬は、ただぽかんと、圧倒され口を開けているしかなかった。
 おっと、と十代が足を止めた。どうやら行き止まりまで来てしまったらしい。それを見逃さなかったsin青眼の白竜は、容赦なく十代へとエネルギーを集約した光線を放つ。光が迫るなか、しまったこいつは大変だ、と十代はわざとらしく額に手を当てた。そんなことをしている間もなく逃げるべきだと遊馬は主張したかったが、繰り広げられる戦闘に、言葉を吐く余裕もない。
 慌てる遊馬をよそに、十代はしてやったりといった顔で笑った。

「今だ、遊星!」

「舞い戻れ! スターダスト!」

十代の声にこたえるように、遊星は再びスターダストドラゴンの名を呼んだ。すると、何もなかった空間から光があらわれ、そしてそれは、一体の竜の姿を形成する。sin青眼の白竜の背後に回り込むように走って行く遊星の脇を、再び出現したスターダストは、寄り添うかのように飛んだ。

「シューティングソニック!」

遊星の攻撃宣言に、スターダストは大きく鳴いて答えると、輝く肢体をしならせて、口から音速波を吐き出した。びりびりと空気が振動し、それが絶大な力を持っていることが察せられる。そしてそれは、瞬く間にsin青眼の白竜を飲みこんだ。
 スターダストの音速波をくらい、sin青眼の白竜は怒りの声をあげた。そして、大きなダメージをくらった様子で地へと落下する。その衝撃は、地面を波打って揺らすようだった。しかしながら、sin青眼の白竜がそれでも尚破壊されずにいるのは、一重に力の差ということだろうか。
 一方、攻撃の迫っていた十代はというと、遥か高い足場から、地面めがけて飛び降りていた。sin青眼の白竜の攻撃は間一髪で免れたものの、あの高さでは、地面に着いた瞬間無事では済まないだろう。
 だが、遊馬のそんな心配をよそに十代は口元に笑みを浮かべると、刹那、彼の瞳はオッドアイに輝いた。そして彼の身体はふわりと宙に浮かび、ゆっくりと降下を始める。その体勢はまるで何かに吊られているようで、目を凝らせば、十代の腕を掴んでいる何者かをうっすらと見ることが出来た。その何者かの正体を遊馬は知らない。

「悪いな、ユベル」

『まったく。十代、君は僕を便利屋かなにかだと思っていないかい?』

「んなこと思ってねぇよ。本当だって!」

何者かとの軽い言い争いの後、彼の身体は無事に地面へとたどり着く。そして、彼が仰ぎ見る先には、落下したsin青眼の白竜がいた。
 十代のすぐ後ろには、動けずにいる遊馬がいるのだが、十代がそれに気がついた様子はない。それよりも彼は、羽を広げ、飛び立とうとしているsin青眼の白竜の動向に気を配っていた。

「やはり、スターダストの攻撃力だけでは力不足か」

冷静な声で言ったのは、足場を辿りながら地面を目指している遊星だ。その言葉に、仕方ない、といった風に十代は頷いた。

「天下のブルーアイズはそう簡単にはいかないってことさ。例え、まがい物だとしてもな。遊星、ネオスとスターダスト、同時に攻撃を仕掛けるぞ」

「わかりました」

sin青眼の白竜が再び咆哮を上げ、おおきく翼をしならせて飛び立ったのはまさにそのときだった。突然の暴風に、十代と遊星はこれといった反応をとることも出来ず、腕で風をさえぎりやりすごす。もちろん遊馬も、自分の身を守ることに精一杯だった。
 ごう、と大袈裟な音がしたと思った。びりびりと地面が揺れる。その振動に、遊馬は地面へと手をついた。眼球を覆うような鋭い光が差し込んでくる。細めた視界の先で、例の扉が開いていくのが見えた。sin青眼の白竜は、その扉の向こう、光の中へと飛び去っていく。

「あの野郎! 性懲りもなく!」

風の中で十代は叫ぶが、もっとも、その声がsin青眼の白竜に届くはずもない。
 二人のデュエリストに背を向けた、黒き仮面の白き竜は、開いた扉の先の、眩い光の中へと消えていった。羽ばたかせて飛び立ったその姿は、既にここからでは見ることができない。
 悔しそうに、十代は髪をかきあげた。

「くそ、また振り出しか」

「それでもダメージは与えられた。奴も相当疲弊しているはずです」

「そうだな。それに、あの扉の向こうには遊戯さんがいる。袋のネズミってやつだな。いや、袋の竜か……?」

すると、その世界の中を、眩い光が包み込んだ。光の線が、地面を、壁を、天をなぞって空へと向かって行く。薄暗く、淀んでいたその空間に太陽の光が差し込んだ。
 瞬間、遊馬の見た景色は一転していた。混沌とした、なにもない空間であったはずなのに、一瞬後には、そこには穏やかな町並みが広がっていた。遊馬が座り込んでいるのは、整備された石畳。手前の噴水からはとめどなく澄んだ水が流れ落ちている。中心に立つ時計は一分を刻む。ここは街の広場だろうか。空は青く透き通り、先ほどの雰囲気とは大違いだ。sin青眼の白竜により、空間が変えられていたとでも言うのだろうか。
 広場の周囲は、高いビルが囲っていた。そのビルの高さは、十代や遊星がいた場所と一致する。彼らはそのビルを足場としていたのだろう。
 また、sin青眼の白竜の消失と同時に、ネオスとスターダストも姿を消していた。

「とにかく、急ごうぜ、遊星! これ以上の鬼ごっこはごめんだ」

「そうですね。……だが、その前に」

十代との会話を中断した遊星は不意に振り返り、唖然としている遊馬の方へと歩み寄った。どうしたらいいのかわからずに、遊馬はその、見通すかのような藍の瞳に見入っている。
 腰を落としている遊馬の前に、遊星はそっと手のひらを差し出した。

「立てるか?」

「え、あ、お、俺……?」

「君以外に誰がいるんだ」

呆れ調子に遊星はそう返答し、遊馬は未だ茫然としたままその手を取った。腰をぬかしたままの彼を、遊星の腕が引き起してくれる。力が完全に抜けてしまっていたらしく、立ち上がっても感覚が戻らず、ふわふわとした妙な感覚に包まれた。よろけた遊馬の身体を、遊星の腕が支えてくれる。

「大丈夫か?」

「あぁ、ちょっと驚いただけだから、たぶん、大丈夫……。それより、ここはいったいなんなんだよ。俺、気がついたらここにいて……」

「上手くは説明できないが、ここはひとつの平行世界……精霊界と人間界の間に位置する、パラレルワールドだ」

「なにそれ、よけいわっかんねぇ」

「それより、聞きたいのは俺たちの方だ」

理解に苦しむように顔をしかめた遊馬に、これまた怪訝な目線を向けたのは十代の方だった。彼は観察するかのように、遊馬の脚先から頭までを吟味する。

「ここは本来、遊戯さんと俺と遊星しか存在し得ない世界なんだぜ? それがどうして、君みたいなチビがいるんだ?」

「誰がチビだよ! 俺にはちゃんと九十九遊馬という名前がなぁ! だいたい、さっきも言ったけど気がついたらここにいたんだ。理由なんて俺が聞きたいくらいだぜ」

「……十代さん、もしかしたら彼が次の……」

「え、嘘だろ? 大丈夫なのか、こんなに小さくて」

「でも、そうとしか。それに俺は……」

二人は何かを察した様子であるが、まるでわからない遊馬には二人の会話はもどかしいだけだ。
 そして遊星が言いかけたとき、巨大な音がその声を遮った、ゴゴゴと、地を這うように低い音だ。それは大地を震わせ、十代と遊星を振り向かせる。
 三人の視界の先で、大きな扉が閉まろうとしていた。sin青眼の白竜を迎え入れたその扉は、一時的にその役目を終えようとしているのだろう。
 やっべ! と十代は本当に慌てたように声をあげた。

「時間がない! 行くぞ遊星!」

「ちょ、ちょっと、俺はどうなるんだよ!」

遊星の返事も聞かず走り出した十代に、遊馬は慌てて声をかける。こんな得体の知れない世界で置いてけぼりなど、想像しただけで恐ろしい。

「とにかく、sinブルーアイズを追うのが先だ! 君のことはあとでどうにかしてやるさ! だがついてくるのはオススメしねぇな!」

自信に満ちた声で彼は言うが、無責任ともとれる発言である。しかし遊馬がそれを指摘する前に、彼は完全に遊馬に背を向けて、閉まろうとしている扉に向かって走っていった。
 途方に暮れそうになる遊馬の背を、遊星の手が軽く押す。その反動で、遊馬は一歩よろけた。

「……っと」

「俺と一緒に来るか?」

「え?」

落ち着き払った声でいう遊星を遊馬は見上げる。無表情に見えたその顔も、こうして見るとひどく優しい。きょとんとした遊馬の頭を、遊星はぽんと軽く叩いた。

「この先は危険だし、辛い事もたくさんあるだろう。俺が守ってやれる保証もない。でも、君が全て受け入れて運命に立ち向かう勇気があるならば、君もあの先へ進むべきだと思う」

「でも、ついてこない方がいいってさっき……」

「十代さんは、なにより自分の行動に他人を巻き込んでしまうことを危惧しているんだ。あの人も、過去に色々あった人だからな」

懐かしいものを見るような、辛いことを思い出すような、神妙な顔で彼は静かに告げた。あの人も、ということは、それは遊星も例外ではないのだろう。しかし、その表情だけでは、遊馬にはその程度にしか察することが出来なかった。もしかしたら彼らには、想像も及ばないような壮絶な過去があるのかもしれない。

「だが俺は、君がここへ来たことには意味があるんだと思う」

決めるのは君自身だけどな、と遊星は言う。詳しく話そうとしないのは、やはり時間がないからなのか、はたまた違った思惑があるのか。
 遊馬はしばし逡巡する。そして思い出すのは、はじめてあの扉に対峙したときの期待感だ。よくわからない状況だからこそ、自分の直感は大切にしたい。
 遊馬の信条はかっとビング。それは、勇気を持って一歩踏み出すこと。どんなピンチでも決して諦めないこと。あらゆる困難にチャレンジすること。ならば、彼の出す答えはひとつだ。

「正直、この状況のこととか全然わかんねぇけど、俺、あの扉の向こうにすごくわくわくしたんだ。あの扉の向こうに、行ってみたい」

見上げた遊星は相変わらず冷静で、遊馬のその返事を見透かしていたかのように、そうか、と頷いた。

「君ならきっと大丈夫だ。もっとも、これは俺の予感でしかないけどな。……君の名前は、なんといったか」

「九十九遊馬」

「遊馬か。いい名前だな。俺は遊星。残念ながらゆっくり挨拶をしている時間はない。行くぞ、遊馬」

簡単にそう言って、遊馬の肩をぽんと叩くと、閉まりかける扉に遊星は走り出した。一瞬あっ気に取られるも、つられて遊馬も走り出す。
 扉はもう半分ほどにまで閉じられている。少し躊躇えばあの向こうには届かなくなってしまうだろう。だが、遊馬にはもう迷いは無かった。なにより、少し先を走る遊星の背中がとても頼もしかった。
 かっとビングだぜ俺! と彼は心の中で自分を鼓舞する。二人の姿は、光の向こうへと消えていった。


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