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わたしの学校の本の貸し出しはすべてパソコンで行われ、本の裏についているバーコードをスーパーのレジみたいにピッと近づけるだけで本の貸し出しが可能という最近の学校によくあるもの。
だからいつも図書室を利用している人の顔は覚えても名前までは知らないことのほうが多い。

今日もいつも通りに図書室に行き、貸し出し前の席に座って文庫本を開くか辺りを眺めるだけの放課後。
ちょうど読んでいた文庫本も読み終え、本を読み終わった後の心の中の余韻に浸りつつ次はどんな本を読もうかと辺りを眺めながらなんとなく考える。

さすがに、週四で図書当番をしていることと自分で言うのもアレだが読むのが早いのでもうめぼしい本はほとんど読破してしまい、正直何を読めばいいかわからずにいた。

あ、そうだ、パソコンの貸し出し表を見て多く借りられてる人気そうな本でも読もうかな…と思いパソコンの貸し出し表を眺めると貸し出し表に定期的に「シンデレラ」が表示してあった。

こう改めて見るとすごい「シンデレラ」を借りている。もう自分で本を買えばいいんじゃないかってくらい。
本当にあのコロネ頭の人はどんな神経をしているんだろう。なんて思っていると、貸し出し表の左端のほうに本を借りた人の名前が記載してあった。

星空みゆき

それが、あの「シンデレラ」もとい絵本ばかり借りていくあのコロネ頭の人の名前だった。